終わってしまいました...。
二ヶ月、色々ありました。
《蝶々夫人》終演。充足感はある。でも「オペラ」「舞台」「芝居」の難しさ、厳しさを知った今日の千秋楽でした。また足の”汚し”はそのままで帰宅。高崎公演の前に転んだ傷もまだまあまあ痛々しいー。 pic.twitter.com/88r400DYQU
— yayoi toriki (@yayoitoriki) 2017年2月19日
二ヶ月戦った勲章のようなこの足。
”汚し”はもちろん洗い流しましたが、傷やアザはいつ消えるかな?
それすらも寂しいような。
皆様に良いスズキだった、と言っていただき、今回が日本でのスズキ全幕デビューだった私ですが、非常にラッキーだったと思っています。
#芸劇 #蝶々夫人 オペラファンの方々から口々に「今までにないスズキ」と言われ、その理由なども非常に意外。そういえば日本で全幕スズキをやるのが初めてなどころか、日本で蝶々夫人を観たこともない私。日本のスタンダードスズキを知らない。笑https://t.co/VwssuqTXfS
— yayoi toriki (@yayoitoriki) 2017年2月18日
笈田ヨシさんから、見に来てくださった演劇人の方々にもスズキが好評だったと聞いて非常にありがたく、そして面白かったのは、
「いくら舞台でいい演技しても見てもらえないこともあるからね。見てもらえて良かったね」
という、何それ?人ごと??という笈田さんの御言葉(笑)。
いやいや、あなたがそういう風に演出したんでしょ?ていう。
二ヶ月間、折に触れて聞いた笈田さんの、このような飄々とした禅問答のような御言葉の数々は書き出すときりがないのですが...。
また改めて、公演の翌日に行われた講演会の内容もふまえて、稽古中の笈田さんの金言たちについてもまとめて書けたらな、と思います。
こちらの会場でも、皆様に、
「スズキさん、スズキさん」
と声をかけていただいて、とても嬉しかったです。
実は私、いち音楽家としてはプッチーニが特に好きではないのですが、この《蝶々夫人》を生み出してくれたことには非常に感謝していて。
おかげで海外の劇場にも呼んでもらえますしね(笑)。
そして誤解を恐れずに言うと、スズキを演じる時は、オペラ歌手としては働いていないと感じています。
プロダクションにいても、歌手たちよりも、助演さん、スタッフの方々により親近感を持って働いているような(笑)。
今回も本当に、本当に素晴らしい同僚に恵まれました。
そして、今回はそこに笈田ヨシさんという大ボス的な存在があって。
笈田ヨシ氏演出《蝶々夫人》金沢、大阪公演。 - mezzosoprano 鳥木弥生blog
まだ先がある!と、ワクワクしていた先月の自分が懐かしい......。
あの貴重な日々。
またまた実を言うと、千秋楽まで終え、結局は迷いながら終わったな、という気持ち。
ずっと観ていてくれたとある方からは、
「弥生さんのスズキは堅い。三割バッタースズキイチロー」
と、上手いこと言われたりもしましたが、本人的には全くそんなことはなく、ゴローの次のロクローくらいですよ、私なんて(笑)。
笈田さんに、ある時、
「舞台で何かが降りてくるか、降りてこないか、それはその時しだい」
と言われ、それが予言だったかのように降りてこない時の残酷さも知りました。
でも、その迷う気持ち、戸惑いも舞台上ではスズキのもの、舞台上では何を感じても何をやっても私はスズキ、という信念(開き直り?)もあったり。
千秋楽の朝。笈田ヨシ氏演出《蝶々夫人》 - mezzosoprano 鳥木弥生blog
人間は割り切れない。道はどこかへ行くためではなく、迷うためにある。
という言葉を笈田さんの口から最初に聞いたのは衣装合わせで自分の順番を待ちながら初めてゆっくりお話させていただいた時でした。
「だから、スズキをこういう人間だ、と決めずにやりなさい。あなただって、自分がどんな人間か聞かれても答えられないでしょ?」
と。
そして、同じ言葉を千秋楽の翌日の講演会で聞き、甘いんですけど、何か、慰められたような気持ちと、これからもチャンスはある!思い切り迷い続けよう!という、前向きさ(やっぱり開き直り??)が復活!!
打ち上げでやはり名言の宝庫、笈田さんが言いました。
我々の仕事は打ち上げ花火
ひとつ打ち上げ終わったら、また次の花火を上げる準備をするしかない。
あ、飲み会の方の打ち上げと混乱してますね。まあ、それも同じこと!!(笑)
#蝶々夫人 打ち上げで #スズキ は #カルメン に(笑)
— yayoi toriki (@yayoitoriki) 2017年2月21日
そして昨日、別れ際に笈田ヨシさまが、私のことを呼んだ名は、2ヶ月仕込んでくれた「スズキ」ではなく「カルメン」でした......。https://t.co/jc2Q2DOgv6 pic.twitter.com/zMzlSxwyFS
そんなわけで、今後スズキは、鳥木に戻る...かと思いきや、次もスズキ!
改めまして《蝶々夫人》稽古初日。楽譜ガン見からのリスタート!?!3/12ヨコスカ・ベイサイド・ポケットにて16時開演。@yat_twi @satomiogawa https://t.co/lLW2uxZEua
— yayoi toriki (@yayoitoriki) 2017年2月20日
チケットはあと数枚のみ...。急いで! pic.twitter.com/6laKLeiVrv
その翌週はカルメンで。カルメン、スズキのいったりきたりが一応収束?(笑)
残念ながら3/19のカルメンはあっという間に売り切れてしまいましたが...。
スズキとカルメン - mezzosoprano 鳥木弥生blog
その後は4/7王子ホール、4/15群馬県板倉、5/4、5金沢、5/27近江楽堂、6/4成城サロンフォンターナ、6/18小平、7/8金沢、7/23王子ホール、7/30杉並公会堂、8/5練馬文化会館、8/20オペラシティ、8/27富山、9/8ハクジュホール、9/10八千代市......
と、いずれもオススメな公演に出演致します。
こちらのブログや、Twitter、Facebookで内容、詳細、その他の出演情報もお伝えしていきますので、よろしければフォローして下さいませ。
もちろん積極的なお問い合わせもご遠慮なく!!
いっぱい歌ってる私を見てみたいなあ、聴いてみたいなあ、という有難い方がいらっしゃいましたら、5/27、6/4、7/23、9/8あたりを空けておいていただけたら幸いです。
またまた中嶋彰子さんと並んでるところを観たいよ、という皆様は4/15、8/20にぜひ。
北陸にも何度も行けるのが嬉しい!!
Breeze Note『街にオペラがやってくる!』紹介動画 - YouTube
こんなおふざけ?動画ももし7分ほどお時間ありましたらご覧ください。
こちらのシリーズの第三弾は来年の今頃の予定です。
私、鳥木弥生は2公演(と、もしかしたらサプライズ?)に出演します!!G.W.は金沢へ!!!
— yayoi toriki (@yayoitoriki) 2017年2月17日
5月5日(祝・金)|プログラム|いしかわ・金沢 風と緑の楽都音楽祭 2017 https://t.co/SqBGhXSwRd
5/27近江楽堂にて古楽演奏会”Vanitas〜Venezia〜”
— yayoi toriki (@yayoitoriki) 2017年2月20日
(チェンバロを弾くのは水野直子さん@LA_TASTIERA です)#新しいプロフィール画像 pic.twitter.com/6fMFxS1iq8
同じ #エレナ・オブラスツォワ 門下でもあるソプラノの佐藤亜希子さんとの #ベルカント Duoリサイタルが9/8(金)に開催されます!#ハクジュホール にて19時開演予定。ぜひご予定に!!#ベッリーニ #ドニゼッティ
— yayoi toriki (@yayoitoriki) 2017年2月24日
(写真はヴィオレッタ&フローラな私達!) pic.twitter.com/OchdFDihaf