mezzosoprano 鳥木弥生blog

オペラ歌手(メゾソプラノ)鳥木弥生の日常、演奏会情報など。

Vanitas終演〜あるいはスマホを隙間に落としたらみんなの心がひとつになった話〜

この話はとりあえず後回しにしまして(タイトルに書いたけど。笑)

お題「ケータイと私」

 

Vanitas〜Venezia〜

https://www.facebook.com/events/250645945358282/?ti=icl

終演しました!!!

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左から

メゾソプラノ、鳥木弥生

チェンバロ、水野直子さん

ソプラノ、小林厚子さん

聖マッダレーナさん(船越保武作ブロンズ像)

です。

 

そして、こちらも大切な共演者と言ってよい、麗しい二台のチェンバロは、久保田チェンバロ工房、久保田彰さんの作品。

久保田チェンバロ工房

二台とも以前にも共演させていただいたことがあるのですが、特に手前のイタリアンチェンバロは、去年完成した際にお披露目コンサートでも歌わせていただいたご縁のある楽器。

12月21日ギャラリーコンサート 満員御礼 ありがとうございました – Naoko Mizuno Official Site

(このチェンバロ、お披露目演奏会についてはこちらのなおちゃんのブログを!最後なんかえらいことになってますが。笑)

再会が嬉しかった!!!

久保田さん、そしてオーナー様にも心からの感謝を...。

 

 

プログラムはこちら。

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今年生誕450周年のモンテヴェルディを3人で演奏して始め、アンコールでまたモンテヴェルディに戻り、《ポッペアの戴冠》から至高のDuetto ”Pur ti miro”で、3人揃ってシメ。

一見するとどんだけ知的なんだ!という内容なんですが、たぶん聴きにこらた方々は全くそんな感想を持たれてないと思います(笑)

もちろん知性も半端ないながら情熱が迸るなおちゃんの演奏でチェンバロという楽器のイメージが変わったとおっしゃる方、驚異的に豊かな声、スケールの大きなあっちゃんの歌に「会場狭い!」と半ば怒り気味だった方(笑)...。

 

今回はVenezia派にテーマを絞り(特別出演?なおちゃんのソロで演奏されたバッハはヴィヴァルディの影響を受けて作曲された作品)、前半は私がストロッツィ、あっちゃんがガスパリーニ、そして後半は皆んなでヴィヴァルディ祭り。

 

私が歌ったソロ4曲はそれぞれ本当に、全く違った情感に溢れた曲でした(実はまだまだ理解が全然足りないとも思っているのでいつか再チャレンジしたいくらいですが)。

女性作曲家バルバラ・ストロッツィの作品は、歌った二曲以外にも非常に興味深い曲が多く...「詩と音の関係性の妙」が、どこか私にはさだまさしを思わせました!!

バルバラ・ストロッツィとさだまさしの相似について」語り合いたい。誰かー!!.......いないかな......。

まず歌うのが難しい覚えられないという特徴とか(笑)

 

ヴィヴァルディは古楽とはいえオペラなのでまだなんとなく拠り所があり...。

西風がささやく”では本当はバイオリンと語り合う部分をなおちゃんのアイディアであっちゃんが影歌でバイオリン役を!

リハーサルでどこから歌うのが良いかウロウロしながら歌うあっちゃんも可愛いかったです。

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(リハーサル風景と、本番中の楽屋風景)

 

”稲妻が遅いのであれば”はジェットコースターに乗せられてしまうような曲。

「お前さん、大丈夫かい?」と心配になるようなギャップのあるLargettoにもジェットコースターがガタン、ガタン、とゆっくり上昇するような緊張感が漂い、あとはもう、歌っていても

うっわー

って感じ。

演奏後、なおちゃんが「あはは、あはは...」と笑い始めたので本当に、

お前さん、大丈夫かい?

と尋ねなければいけないかと思いました(笑)

 

本番は裏でしか聞けませんでしたが、あっちゃんの歌声は類い稀な美声は元より、前回ムーサたちの語らいの時よりもバロックを手に入れた感もあってジーンと感動。

なおちゃんのソロには、歌を目当てに来てくれたお客さんの心もかっさらったな、という悔しさすら感じました!!

またやりたいね!!!

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一部と二部、それぞれのやったるでー!な瞬間と、私の一部のドレス提供Y.Y.ちゃんへの資料写真(笑)、そして、いただいた差し入れの写真なども少し。

偶然その日の3人の私服にピッタリの飴を3人それぞれに選んで買ってきたのはピアニストの清水綾ちゃん!!すごい勘!!!

そういやいつも私の無くし物のありかも教えてくれるし!!!(笑)

 

とりあえずは打ち上げを何回もしたいという謎の欲望(笑)もあり、稽古から本番までの全てを、ゆっくり、まだまだ語り尽くしたいと思います。

 

一回めの打ち上げは当日もちろんしたのですけど。

そうですよ。

大事件?いや、中事件くらい?が、ありまして。

気楽に流れで打ち上げにお誘いしてしまった方々には本当にご迷惑をおかけしました......。

何というか、ただただ、お店のソファーの隙間に携帯電話を落としてしまっただけのことだったんですけど。

それが壁からがっしり作り付けのソファーで、全くずらすことができず、まさかの大騒動に(大、ですね、やはり)。

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だんだん笑顔が消えていく私をご覧ください。

打ち上げ同行して下さった皆様、お店の人を巻きこんでのスマホ救出大作戦。

最初の細いもので転がしたり挟んだりの作戦が上手くいかず、近江楽堂からドライバーが届き、作り付けのソファーの一部分を取り外す作戦に出ましたが、それもダメ。

 

割り箸を繋いだ。

チーズフォンデュ用フォークを試した。

消火器の看板が来た。

ガムテープが来た(とりもち作戦)。

包丁が出た。

 

1時間以上格闘したと思います。

ソファーぶっ壊すしかないんじゃない?

という意見と、これまでの道具に不足していた要素から、

長くて細くて強くて先が曲がった棒があれば!

という願いが錯綜していたところへ...

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理想(以上)の棒が!!!

結局管理会社の方が来てくださり、無事スマホは引っ張り出されました。

ありがとう、櫻井さん!!!

そして、1時間努力して下さった皆様。

聴きに来て下さったVanitas公演のことは全て忘れてしまわれたのではないかと思いますが......。

この事件、解決の達成感で、皆様と心がひとつになったのを強く感じました!!

 

あっちゃんは救出劇中写メをLineで送りまくってくれてまだ救出されない隙間の携帯にピッカピカ通知が来てるし、私が7月に出演させていただくコンサートの主催者の酒井さんは変な写真をドンドンFacebookにアップするし......。

本当に、ハッピーエンドで良かったです!!!

 

ちなみに7月の演奏会はこちらで、私はカルメンから何シーンか歌います。

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こちらの前にもいくつか出演させていただく演奏会がありまして。

まずはもう、今週末のこちら。うかうかしていられません!

 

企画のブリーズノートさんは本当に心が広く、いつもマニアックだったり、挑戦的だったりするプログラムを受け入れてくださるのですが、今回ばかりはド王道。

メゾソプラノの魅力を気持ちよく味わっていただき、ついでに日本酒も味わっていただくサロンコンサートです。

いや、日本酒が主でメゾソプラノがついででも良いんですけど(笑)

 

最寄りの成城学園駅から、少し遠いのですが、日曜日は晴れのち曇りの気持ち良さそうな予報ですし、4月の佳子ちゃん回に私も参加しましたが、行き帰りのお散歩も悪くなかったです。

サローネ・フォンタナは演奏家の中でも最近人気が高まっている、ちょっと近江楽堂とも似た素敵な建物。

https://www.facebook.com/pages/サローネフォンタナ/167893416603784

古楽からガラッと曲の雰囲気は変わりますが、またまた親密な空間を皆様と共有できるのを楽しみにしています。

 

お問い合わせ、ご予約

ブリーズノート

03-6751-0235

イベント情報 - 出前コンサートのブリーズノート

https://www.facebook.com/events/423762514662243/?ti=icl

 

 

明日本番!ヴァニタス〜ヴェネツィア〜 古楽コンサート

今週のお題「私の沼」

 

皆様は「」と呼ばれる飲み物をご存知でしょうか?

 

それは主にファミリーレストランで見ることができる飲み物です。

そして主に子連れのテーブルに見られます。

もちろん、ファミレスの子供メニューに「沼」があるわけではありません。

いや、私が寡聞にして知らないだけで、あるかもしれないし、もしかしたら意外にウケるメニューかもしれませんが...。

 

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これは先日、近所の和風ファミレス”夢庵”にて息子が「沼」を飲んでいるところ。

「沼」はだいたいこのような緑がかった茶色、または紫がかった茶色などをしております。

というか、順番が逆ですね。

そんな色だからこそ「沼」と呼ばれます。

その正体は(まあ、おわかりのように)、ドリンクバーのバリエーション豊かな飲み物各種を子供たちが戯れに混ぜまくったもの。

「食べ物(飲み物)で遊ぶな!」

と叱りたいところではありますが、こうしてちゃんと飲んでいるし、私もジンジャーエールとかを炭酸水で割って飲んだりもするし、すでに「沼」という名の一種のカクテルとして認めても良いのかという悟りに達しているママ友も多く...。

ただ恐れるのは「ママもひとくち飲んでみて!」の一言。

ドラクエで毒沼に足を踏み入れた時のガッという効果音と画面フラッシュ、HPの減少が脳裏に浮かぶ中、小声でトラマナを唱えつつ、息子の期待に応えるのみ...。

 

さてさて、そんな母ちゃん。

明日はついにVanitas本番!

ヴェネツィア、はかなさ、カブトムシ。 - mezzosoprano 鳥木弥生blog

刷り上がったプログラムを見て、改めて素敵知的が止まらない曲たちに目が眩むほど...。

https://www.facebook.com/events/250645945358282/?ti=icl

(こちらにも演奏曲が掲載されています!)

 


なおちゃん家での最終リハーサルを終え、いよいよ!!と、気持ちも高まり、あの美しい近江楽堂、麗しい二台のチェンバロとの再会が待ち遠しい!!!

https://www.instagram.com/p/BUjkVgpFSV4/

この雅なチェンバロ二台と歌える喜び。明日14時開演!!#monteverdi #strozzi #gasparini #vivaldi

 

今日まで三人でリハーサルを重ねてきたけれど、結局のところ音楽が完成するのは聴いてくれる方々とその空間、響き、ハートを共有し、全てが混ざり合った瞬間!

決して「沼」ドリンクのような恐ろしい色にはなりませんよ!!

どんな詩情、どんな煌めきを一緒に産み出せるのか?

近江楽堂のように親密な空間だと、皆様にもビシビシそのプレッシャーが(?!笑)伝わると思います。

 

当日券、若干だそうですが......明日14時、近江楽堂へ、ぜひ!!

ヴェネツィア、はかなさ、カブトムシ。

今、私の頭の中を占めるキーワードを並べてみました。


楽しかったガル祭も過ぎ去り。

#ガル祭 大団円!!いしかわ・金沢 風と緑の楽都音楽祭2017 - mezzosoprano 鳥木弥生blog

次の本番はいよいよこの、素敵すぎるフライヤー2017春

来週の土曜日!!!

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Vanitas〜Venezia〜

ヴァニタス〜ヴェネツィア

 

”ヴァニタス”とは、ラテン語で「はかなさ」「むなしさ」という意味。

 

”カルペ・ディエム”「その日を摘みとれ」

メメント・モリ”「死を忘れるな」

と並ぶ、バロック期の精神性を表す言葉でもあります。

 

今回も秀逸なこのテーマは、いつものごとくチェンバロの水野直子さんのアイディア。

彼女、なおちゃんと近江楽堂でご一緒させていただくのも、もう3回目!

ソプラノの小林厚子さん、あっちゃんとのトリオでは2回目になります。

初めての公演のテーマ(タイトル)は、

Amore e sospiro「愛とため息」

2度目が、

L’Entretien des Muses「ムーサたちの語らい」

新春古楽!《ムーサたちの語らい》打ち合せ。 - mezzosoprano 鳥木弥生blog

(懐かしい〜。このチラシも大好きでした!ちなみに前回も今回も撮影は深谷義宣さん)。

 

いわゆる古楽歌手でない私がこのようにチェンバロとのコンサートを何度もやらせていただく......ありがたいことです!

いわゆるでないどころか、イタリアでの師匠のひとりであり、古楽ベルカントを得意とするテノールのマッテウッツィ氏にも、とあるコンサートでモンテヴェルディが歌いたいと言ったのに「人には向き不向きがある」と大否定され、ヴェルディ《イル・トレヴトーレ》のアリアやらDuetto(それも、ひどく立派な声の韓国人テノールと。笑)やらをプログラミングされたことも......今思い出した!!

 

(あ、あっちゃんも!!!)

 

まあ、ともかく。

昔から好きなこと、歌いたいことは確かで。こうして機会をいただけるたび、少しずつ、一歩ずつ、進歩はしていると信じていて。

そして今回、3回目にして、今までと明らかに違うことがあります。

今までは基本的に自分が歌いたい曲を選んでいたのですが、今回は

なおちゃんのいいなり(笑)

抜群のセンスをもつなおちゃんに

やよいちゃん、これ歌って

と言われたものを全て歌います!!

 

まあ、そのための苦労話は終演後にとっておくことにしまして(笑)。

 

稽古の録音などを聴くと、確かに今まで歌ったものよりも私の声や音楽性に合っている気がする......。

また一歩、真理に近づきました(大げさ!!笑)。

Vanitas 〜 Venezia 〜

そんなプログラムはこちらに。

 

声楽を学んだことがある人なら必ず耳にしたことがあるCaro laccioとLasciar d'amrtiが元々は同じ一曲のカンタータの一部だったというのも初めて知った...!!!

  

イタリア歌曲集(1)中声用 [新版] (声楽ライブラリー)

イタリア歌曲集(1)中声用 [新版] (声楽ライブラリー)

 

この二曲(とされているもの)が、どのように繋がり、一曲のカンタータとなるのか!(いや、元がそうなんだけど)、間とフィナーレも必聴!!!

 

ただ、密かに気になっているのは、テーマのはかなさを、私たちの演奏から感じとっていただけるかどうか...。どうかは......

聴きにきていただける皆様次第?!?

いえいえ(笑)!

あと一週間、精進しますよ〜〜!!!

 

さてさて、現在この演奏会にひたむき一直線なはずの私の心の一部を奪う存在がひとつ。

 お題「我が家のペット」

 

まだまだ寒い日も多い5月に現れた慌てん坊のカブちゃん(本名カブオ)。

夫には「やよいが今まで誰にも注いだことがない愛情を注いでいる」とまで言われておりますけど(笑)。

雑木林に帰すか、我が家にいてもらうか、迷い続ける毎日です。

とりあえず、今いてもらっているものより広めのケース(たまに蓋は開いている。笑)と、100%ヒノキのオガクズ、朽木を買いました。

 

「カブトムシなんてまあ、エサがあれば幸せなんだよ」

という夫と、

「カブちゃんはそんなに志が低いカブトムシじゃない!」

と言い争った私ですが、最終的に昆虫ゼリーを入れものごとひっくり返して浴びるように啜っている、完全に堕落したカブちゃんを見て、とても切ない気持ちになりました。

出会ったあの日、私の肩をものすごい勢いでよじ登ってきたカブちゃん。

「めっちゃ登ってる!可愛い〜!元気〜〜!すごーーい!...........ひいい、もう、止まって〜〜

と、翻弄されたのは、夢だったのかな?

 

あの日のカブオは、もういないのかな?

 

もしかして、ヴァニタスって、はかなさって、こういうことなのかな?

#ガル祭 大団円!!いしかわ・金沢 風と緑の楽都音楽祭2017

今週のお題ゴールデンウィーク2017」

  

金沢へ!いしかわ・金沢 風と緑の楽都音楽祭〜ガルガンチュア音楽祭〜 - mezzosoprano 鳥木弥生blog

風と緑の楽都音楽祭

通称

ガル祭

より、帰還しました。

楽しい時はあっと言う間!!

でもなんだか長〜い時間にも感じたり、過ぎ去ってみれば、もはやすごく遠い日な気もしたり。

考えてみれば5月2日から5日の4日間だったので、あっと言う間なのは当たり前。

しかし、2日、3日にリハーサル、4日と5日に本番。5日は第九と音楽祭クロージングコンサートのダブルヘッダー!という、短いながらも間違いなく充実した日々でした。

 

大団円」という、まるで何か事件があったのか?というような言葉が浮かんだのはやはり、私にはちょっとした冒険だったドイツリートのコンサートがあったりとか、クロージングコンサートの全貌がイマイチ分からないまま金沢入りして、なかなかの行き当たりば...(いや、言葉が悪いな)...勢いのある本番だったりしたこととか。

無事たくさんの皆様と大団円を迎えられ、本当に嬉しいフィナーレでした。

北陸だけでなく各地からいらしてくださった大勢のお客様、世界中から集まった、また、地元の音楽家、アーティーストの皆様、そして彼ら無くしては何事も成り立たないスタッフの皆様、そして、

ガルちゃん!!

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これはクロージングコンサートの舞台裏。

この日のガルちゃんは特に、ちょっと公には言えない大人の事情で私と心通じる仲だったんですけど(笑)。

まー、それにしても何なんでしょう?この、ついめっちゃ嬉しくなっちゃう感じ。

この西村くんっていうイケメンバリトンは大学と事務所の後輩。いつも割とクールで、少なくとも私にはこんな笑顔で接してくれたことはありませんから(笑)!!

ガルちゃんが去ったあと、

俺もまだまだ子供だな...

って、またもやクールにつぶやいてましたけど...。

 

え?もしかして、ガルちゃん、来年まで会えないの??

 

(涙をふきつつ)

さて、私の出演した3つのプログラム。

ひとつめは懸案のドイツリート集。

私には来世まで縁がないと思われていた、

リーダーアーベント

ってやつです。

こんな言葉を書くだけで手が震えますが(笑)。

ちなみに演奏曲目はこちら。

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あ、なぜ「変更」となってますかというと、当初は一人ずつ出て、自分の歌う分を全部歌い切って次の人、という予定だったのを、リハーサルをしながらやはり作曲家ごとにまとめた方が良いだろうということになり、このように美しい流れのリーダーアーベント(ブルブル...)となりました。

自分の出来はさておき(というと準備に携わっていただいた方々に申し訳ないので、一応自分なりに出せるもは出し尽くしたと言いましょう!!)...ソプラノ竹多倫子さんのキリッとした華やかな歌声、テノールのヌッツォさんの甘い声音とフレージング、そして、バリトン甲斐栄次郎さんの余裕と余韻がたまらない美声と音楽性......お客さんとして聴きたかった〜〜!!

 

ジョン・健・ヌッツォさんとは前に「カルメン」でご一緒していて(またいつかジョン=ジョゼとカルメン歌いたいなあ!)、竹多さん、甲斐さんとは初共演でしたが、舞台の上でも外でも本当に楽しく一緒に過ごさせていただきました。

 

リーダーアーベント(言いたくなってる?笑)の翌日、音楽祭最終日の5月5日は、なんと、広上淳一マエストロとジョン・健さんのお誕生日で!!

第九の最終リハの前にはこんなミニ・セレモニーも。

 

本番はそんな暖かくひとつになった舞台上と、更に満席で立ち見もMAXの会場もひとつになったのを感じられる、まさに歓喜の時でした!

 

そして、第九のあとはマエストロとソリスト、音楽堂ロビーで5人並んでサイン会。

たくさんの方が来てくれて、ものの勢い(ついで)ってすごいな、と思いました(笑)。

あ、でもでも!!!

滝の白糸、感動しました

スズキ良かったです

いつも聴きに来てます

と言ってくださる方が驚くほどたくさん、7、8名くらい(笑)いらして!!

すごく嬉しかったです。

 

その後は慌ただしく。

 

クロージングコンサートでは、広上マエストロと会場のみんなで歌おうコーナーで、ローレライ第九スーパーカットバージョンを、マエストロと私による掛け合い歌唱指導(笑)付きで。

第九は私一人では不安でヌッツォさんにお助けいただいて。

(マエストロはあの楽器を手に!!!)

そして、それまで一緒にホテルで朝ごはんを食べるだけの間柄だったユルゲン・ブルンス氏の指揮でモーツァルトフィガロの結婚”の「恋とはどんなものかしら」を。(ものすごい優雅なテンポでした)。

なんだか流石に疲れましたが、最初に書いたように、非常に盛り上がったので、万々歳!!!

 

クロージングコンサート終演後は楽しい乾杯タイム!!

あまりたくさんの方とは写真撮れなかったのですが。

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みんな、この音楽祭で大活躍した皆様!!

(あ、うちの息子以外)。

左上から、第九ソロ仲間は省略で。

マエストロ・ユルゲンと同じくやはりホテルの朝ごはん仲間だったバイオリニスト、ノエ・乾さんと招聘スタッフのことみさん。

滝の白糸仲間でもあり、色々繋がりがある二人の可愛い金沢出身ソプラノの木村綾子さんと石川公美さん。

今回残念ながら共演はできなかったけど劇音楽「エグモント」ソリストで参加してくれた(身内目線!笑)ドイツ在住、ソプラノ山口安紀子さん。

OEK(オーケストラ・アンサンブル金沢)のチェリストで、フィレンツェ仲間、私がOEKと初共演した時からお世話になっている大澤明さん。

そのOEKとの初共演、新人登竜門コンサートでご一緒したいわば同級生?のサックス奏者、筒井裕朗さん。

金沢辰巳丘高校とパリ・エコールノルマルの先輩でハープの上田智子さん。

等、等......。

たくさんの方々が、街と一体化して、金沢を音楽でいーーーっぱいにした音楽祭でした。

 

私も聴きたい演奏会がたくさんあったけど、結局足を運べたのは4つくらいかな。うーん、残念。

でも、いろんな場所で、いろんな出会い、再会、交流があって、本当に刺激的な日々でした。

この音楽祭が続いてまたここや、きっと他の場所でも、一緒に音楽の喜びを感じた皆様と再会できる日が待ち遠しい!!!

 

さてさて!!

お次は5/27、近江楽堂。

https://www.instagram.com/p/BRK1TL8BMKX/

Vanitas〜Venezia〜5/27 近江楽堂https://www.facebook.com/events/250645945358282/?ti=icl

 

そして、7/8にオーケストラ・アンサンブル金沢の定期公演でもご一緒する辻博之マエストロとの、楽しいサロンコンサートが6/4成城にて。

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(美味しいお酒と、お酒のお話も!)

 

金沢で充填したパワーを発揮できるかな!!  

ガルちゃん、また遊ぼうね!!

金沢へ!いしかわ・金沢 風と緑の楽都音楽祭〜ガルガンチュア音楽祭〜

今週のお題ゴールデンウィーク2017」

連休も後半、だそうですねー。

 

 

みんなより1日早くG.W.入りした息子でしたが...。

やはり人は年々(歳々)「ワクワク」を失っていくのかな。
我が家なんて何も子供が喜ぶような予定も立てていないのに、7歳の息子はこんなにもゴールデン・ウィークを楽しみにしていて。

一方私は金沢からの帰りの新幹線の切符を昨日(5/2)買いに行き、全然取れなくてようやくG.W. を思い知ると言う...。

 

出発前日には秋のクルーズオペラのプレコンサートなどもあり。

 

そして、昨日、小学校を午前中で早退した息子を連れて金沢入り!

届いていた音楽祭のパンフレットを眺めながら新幹線に乗っていたら、ようやくG.W.のワクワクが押し寄せて来ました〜!!

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ベートーヴェン

金沢に

やってきた!!

母ちゃんも(は、本当にw)金沢にやってきたぞー!!

ちなみに、なかなか覚えられない音楽祭の正式名称(笑)。

私はガルガン音楽祭、またはガルガンチュア音楽祭と言ってて、地元では「新しい音楽祭」(笑)と呼ばれているらしいのですが。

いしかわ・金沢 風と緑の楽都音楽祭 | いしかわ・金沢 風と緑の楽都音楽祭 2017

風と緑の楽都音楽祭

です。

パッと字面で見たときに、

嵐と縁の楽都音楽祭

かと思って、あらし...と、えにし...?

と読んでしまいましたけど...。

ベートーヴェンがテーマ、と聞いたので、まずが頭に浮かんで、勝手に脳内で韻を踏んだんですな。

 

さてさて。

昨日夜、滝の白糸蝶々夫人、を経て懐かしい顔だらけの合唱団と共に5/5の第九のリハーサルを無事終えて。

 

 

一夜明けた本日は5/4にある懸案の(笑)ドイツリートリサイタルのリハーサル。

せっかくだからいくつかコンサートを聴いたりもしたいな、と思っています。

 

それでは、皆様も良いゴールデンウィーク後半を!!!

Meglio tardi che mai (遅くてもやらないよりマシ)。

お題「もう一度行きたい場所」

 

 

板倉町「農楽塾」にて。 - mezzosoprano 鳥木弥生blog 

 

前回も書きましたが「ドイツ語に真剣に手を出すのは来世まで無理だな」と諦めていた私が一念発起して参加したマスタークラス(と言うにはかなり特殊な)、

農楽塾。 

https://www.facebook.com/noura.juku/

 

なぜ頑張って全行程参加のスケジュールにしなかったか、と後悔もしたくらいですが、すでに当初月曜帰宅の予定が水曜になり!!居心地が良すぎて......元の生活部分に少々破綻が.....竜宮城か!!!

 

秋にもお邪魔できたらと思っています♡

 

期間中に放送があった塾長(総監督)中嶋彰子さんとの共演「蝶々夫人」は結局まだ観れておらずなのですが...。

 

彰子さんが若者に厳しく暖かく指導する姿や、運営スタッフ、協力してくれている板倉の皆様に感謝を込めて接する姿を間近に見て、やはり長年お使えしたのは間違いではなかったと、スズキは蝶々お嬢様の魅力を再確認致しました。

(次は8月に「滝の白糸」で、血の繋がらない母娘関係に戻ります)。

 

そんな竜宮、群馬県邑楽郡板倉に滞在したせい?もあり、なんだかあーっ、と言う間に過ぎ去りそうな4月。

色んなことがありました。

 

近々で言うと、先月末からやっていたダイエット勝負の負けが昨日確定しまして(笑)。

まあ、ペナルティーについては語りませんが、とりあえず打ち上げでライバルたちと肉を食べに行く予定です!!

 

それにしても、自らのSNS投稿などを見返し、これでダイエット勝負に勝てるわけはないわな、という印象。

 

遡れば、計測前日は若者とコンパ。

 

その前は板倉、農楽塾で、農家からの新鮮なお野菜と美味しいお米、お酒、手作りラーメン、講師によるイタリア料理、ドイツ料理のイベント......。

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農楽塾から戻った日に荻窪のスペインバルで食べた穴子のパエリヤも美味しかったなあ〜。

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あと、前々から行きたかったわんこそばにも、2017年4月、ついに人生初チャレンジ。

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熊谷在住のバリトン原田勇雅くん、あと各々の妻と子との4人で、埼玉県本庄市小川家さんへ。

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出がけに一度Gパンを履いたものの、いやいや、わんこそばにGパンはなかろう、と、ゆるーいスカートに着替え(笑)。

「店中の蕎麦を食い尽くしてやる!!!」

と息巻いていたお蕎麦大好きな息子は50枚でギブアップ。

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私と原田くんは仲良く80枚。

まだいけそうではありましたが、伝説を作るか、はたまた、美味しく蕎麦をお腹いっぱいいただいた、という思い出を大切にするかのせめぎ合いで、後者を選択。

番付によると、最高が200枚。

お店の人に聞いたところによると、300枚食べた方もいるそうです!!!

でも、女性の平均は4〜50枚らしいので、まあまあ頑張ったかなー。

ダイエット中にしては!!

 

帰宅して朝一度履いた、わりと緩めのはずのGパンに履き替えようとしたら、全くはいりませんでした......。

 

ダイエット月間のつもりが、炭水化物祭りの母ちゃんの4月。

本日はこれから、タケノコ料理にお呼ばれ。

美味しいんだろうなー、タケノコご飯!!!

 

言いたかないけど言いましょう。

 

ダイエットは明日から!!

meglio tardi che mai......

 

板倉町「農楽塾」にて。

お題「楽しみにしているテレビ番組」

https://www.instagram.com/p/BS6TdvyBz2F/

未だモンペ感が抜けきれない蝶々&スズキの再会!明日夜(17日0時)より、BSプレミアムシアターで四都市共同制作、笈田ヨシ氏演出「蝶々夫人」@東京芸術劇場、放送です!!眠っちゃわなければ一緒に観る予定(笑)

 プレミアムシアター - NHK

 

 

そう。ここは群馬。日本の(笑)。

 

しかし、到着してみたら、やっぱり「何語を喋らなきゃなんだ?」という状態!

 

農楽塾(のうらじゅく)という声楽マスタークラスに参加するため、母ちゃんは子連れでえっちらおっちら、こちら、鶴の形の群馬県、クチバシ部分の邑楽郡板倉町(昨日聞いた話)へ、やってきました。

 

それというのも、今年のG.W.に金沢で開催される新しい音楽祭で、私にはめったにないドイツリートの演奏をすることになりまして。

いしかわ・金沢 風と緑の楽都音楽祭 | いしかわ・金沢 風と緑の楽都音楽祭 2017

 

だいたい初めての作品を演奏するときには、できればイタリアのものならイタリア、フランスのものならフランスに渡るなどして、コレペティなり、その作品がレパートリーの歌手なりに一通りコーチをしてもらわないと納得がいかない私なのですが、今回はなんとちょうどよく、その依頼があったときに冒頭で書いた「蝶々夫人」で共演していたウィーンを拠点に世界中で活躍されているソプラノ中嶋彰子さまが、日本にミュンヘンから専門家を招いて歌曲のマスタークラスを開催されるという、まさに、渡りに船!!!

 

しかも!というか、なんというか、 農楽塾のことは前から知ってたのですが、これが、農業+音楽=オペラアカデミーという、非常なる興味深さなんですよ!!

こちら↓のFacebookページをぜひ。

https://www.facebook.com/noura.juku/

 

参加してみたいとは思っていましたが、基本的にもっと若い歌手の為の貴重な機会なんだろうなあ、という遠慮もあったり。

でも、今回は本当に、ちょうど勉強しなければいけないレパートリーがテーマということで、おそるおそる(笑)彰子さまにお伺いを立てたところ、快く受け入れて下さって!!

 

その上、せっかく来るんだからと(?)、昨夜はマスタークラスオープニングの講師演奏会にも塾生の身分ながら参加させていただきました。

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珍しくモンペではなく?!ドレス姿のツーショット!!(笑)

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朗読やトークもあり、楽しいけれど学術的な香りもする、魅力的なプログラムでした。

彰子さんは歌いっぱなし、喋りっぱなしの大活躍。どこか男前なキリッとした美声と鮮烈な表現力はやはり歌曲でも変わらないのだなあ、と、やっぱりがっちりハートを鷲掴みにされました。

イタリア歌曲を彰子さんと共演された今井寛子さんのピアノも新鮮でかっこ良かった!

私は箸休め的役割ですが(笑)、一応、歌いなれているイタリア古典歌曲を初共演ながら共通の知人も多くあまり初対面な気がしなかった、素敵なピアニスト、田中健さんと。

あ、イタリア古典といえば......

https://www.instagram.com/p/BRK1TL8BMKX/

Vanitas〜Venezia〜5/27 近江楽堂https://www.facebook.com/events/250645945358282/?ti=icl

こちらの古楽コンサートも間近に迫ってきました!

 

閑話休題。 

そしてそして、全く歌いなれていないリートも一曲...

でも、共演して下さったピアニスト、今回の講師のお一人でもある村上明美さんが「発音きれいだし、ブラームス合ってますよ!」とおだててくれたのをとりあえず鵜呑みに信じて頑張りました!!(笑)

今日からは厳しくしごいてくださるでしょう...。

彰子さんと村上さんのリートはドイツ語が分からない私にはたぶん素晴らしさの一端しか分かっていないんだろうなあ、とは思うものの、フランス語で聴きなれ、歌いなれている「ミニョン」の詩(君よ知るや南の国、てやつです)なんかは、先に朗読を聴かせていただいたのもあり、ほー!ドイツ語だとこんな感じなのか!!(もちろんゲーテ作なのでドイツ語が元ですが。笑)と、かなり分かった気にもさせていただきました。

アンコールで歌ったブラームスのDuettoも初めてだったのですが、こんな素敵な曲を何故知らなかった!という感じ。

そのうち絶対誰か(たぶん佳子ちゃんとか)と歌うので敢えて曲名は書きませんが(笑)。

(あ、このブログのどこかでバレてる!)...

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村上さんと夫君のメゲレ氏。美しいカップルと一緒に。こちらの2人がドイツ語、リートの講師。

 

イタリア歌曲の方は、グラッソ氏とピアニスト今井さんの、こちらもご夫妻が講師。

 

そんなわけで。

 

まだ1日滞在しただけなのに、すっかり板倉町、農楽塾の仲間に魅せられてしまいました。

昨夜のコンサートでグラッソ氏と彰子さんが作曲家ヴェルディの例から農業+音楽のお話などをされていましたが、ヴェルディがサンタ・アガタ村に素晴らしい庭園と農地を作りあげたように、彰子さんはここに音楽文化を根付かせ、花開かせているんだなあ...と。

農楽塾は今回がすでに6期め!!

あと2日こちらに滞在するので、またきっとレポートしたくなっちゃうと思いまーす。

 

最終日、19日には参加者のコンサートもあるようなので、お近くの方も、そうでない方も、ぜひぜひ、板倉へ〜!!