先ほどからブログのアクセス数が増えており、もしかして、私の出演キャンセルについてご覧になっているご来場の方もいらっしゃるのではないかと思い、心から申し訳なく、謝罪いたしたく、気持ちを込めて書き始めます。
たとえ私だけがお目当てだけではないとしても、私のカルメンを観に来て下さった皆様、本当にごめんなさい。
この文を書いている今は、最後の望みをかけて開場前まで回復を待ち......諦めて、自分が立つはずだった舞台を少しだけ聴いて、帰宅中です。
最後まで「一緒に歌うのを諦めたくない」と、手を握ってお祈りしてくれた本当に愛らしいミカエラそのもののオクサーナ、ごめんね!
ジプシー娘仲間のフラスキータ山崎さん、メルセデス斎藤さんをはじめ、ソリスト、合唱の皆さんも、指揮の柴田さんも、本当に残念がってくれて、またいつか一緒にね、て言ってくれて、もったいなさ過ぎます。本当に素晴らしい仲間です。ごめんなさい。
ジョゼ笛田くんのことも、ようやくここ数日、トロヴァトーレからひきずった「息子」が去って、「男」に見えてきたところだったのに、一緒に行きつくこころへ行きつけず、残念です。
「花の歌」美しかった!
演出の今井さんは、カルメン演出百戦錬磨らしく、「これも運命だったのかもしれない」と...。でも、今井さんが私とまたカルメンやりたい、と言って下さって実現した舞台だったと、存じ上げております。信頼に応えられず、本当にごめんなさい。
昨夜、能天気にブログを書いていた時には、私の声も、ようやく本舞台で稽古をした仲間たちとのチームワークも好調で、良い公演になる、力が出し切れる、と確信しておりました。
ところが、朝4時ごろ喉の異変を夢の中で感じて目覚め、あろうことか夢ではない!!と気付き......。
あらゆる手をうちましたが、だめでした。
今日診てもらえる耳鼻咽喉科を探す為に手を尽くしてくれた里美ちゃん、佳子ちゃん、愛してます。
GW中で当然休診なのに快く治療して下さった先生にも、急な代役を引き受けて下さった森山京子さんにも、心からお礼を申し上げたいです。
前にもここで話しましたが、私は「事情の無い歌手」でありたい、言い換えれば、「無事これ名馬」のような歌手でありたい、と、常々思っております。
しかし、その為の努力は甚だ甘かった、と今日気付かされました。
「お母さんしながら、歌手活動も続けて、偉いね」
なんて言われて、のほほんと喜んだりしてましたが、それは周りの努力、助けと暖かい目があればこそで、それに対して私の努力はなんぼのもんだったかと!
頭の中に、色んな瞬間が浮かんでは消えます...。
今日のことだけでなく、これまでお世話になった方々、応援して下さっている方々に対して本当に恥ずかしく、情けない。
明日からはより謙虚に、一から出直しのつもりで精進します。
今日はとてもとてもポジティブのポの字も出てきません。鬱陶しくて更に申し訳ないけれど...。
東京駅発の電車に乗って座って帰宅する為、帝国ホテルからタクシーに乗りました。
大きい荷物を持っていたので、当たり前のように車は八重洲の新幹線乗り場前に到着。
ほんと、どっか遠くに行っちゃいたいと思いもしましたが、足は我が子の待つ家へ。
駅まで迎えに来てくれた夫と息子。
お決まりの、キャリーにしがみつく、名付けて「過酷ちゃん」姿に少しだけ癒されました。
本日「ジ・インペリアルオペラ カルメン」にご来場いただきました皆様、改めましてお詫び申し上げます。
願わくば、またいつかどこかでお会いできますように......。