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mezzosoprano 鳥木弥生blog

オペラ歌手(メゾソプラノ)鳥木弥生の日常、演奏会情報など。

「チェネレントラ」はまりどころ。

出演情報 《オペラ》について。


何をいまさら、ですが。

チェネレントラ」、本当に名作です。

しかし、恥ずかしながら今まで実演に接したことがなく。

自分でも、最後の大ロンドだけは、私の音楽のパパ、キング・オブ・ハイDだかEsだかFだかの、W.マッテウッツィ氏としこたま練習はしていたものの、誰も私にプリンセスのイメージを持ってくれない為か、演じる機会もなく...。

まさか母ちゃんになってからやるとは思いませんでした。

人生は童話よりファンタジー。


そんな母ちゃんの「チェネレントラ」お気に入り場面を紹介したいと思います。

いつも基本的にオペラのお気に入りポイントは自分が出てないシーンで、ロッシーニだと更にそれが顕著に(笑)。

ロッシーニは、はっきり言って聴いてる(見てる)方が楽しいんです!!


えー、この「チェネレントラ」=「シンデレラ」なんですが、皆さんご存知のお話とは違う部分がたくさんあります。

シンデレラは義理の家族にいじめられ、こき使われている。これは同じ。(ただし義母でなく義父)。

そして、相手役の王子様(オペラでは名前がラミーロ)は、お城で待ってるだけではなく、序盤から大活躍。なんと、自分の従者と入れ替わり、地位や名誉に目がくらまされない、理想の花嫁探しをするという、身分が高い人が「真実の愛」を求める時にだいたいやる技を駆使します。


そこから生まれるシチュエーションコメディの盛り上がりが、小気味よすぎる音楽ともあいまって超絶楽しい!


いわば、「アンジャッシュ」と「テンション」のネタが合わさったような......??

(「テンション」覚えてる人いるかな......。)


さてさて、王子を攻略して王妃になる気マンマンの、シンデレラの姉二人(クロリンダとティスベ)は、王子様に扮した従者(ダンディーニ)を追いかけ回します。

二人の内面を見極めようとする、入れ替わった王子と従者が、更に芝居を発展させ......

いわく、

「二人とは結婚出来ない。一人と結婚し、もうひとりは友人(従者)に与える!」

とたんに二人の姉妹は吐き気をもよおし(笑)!「冗談じゃない!」と怒りまくり。

従者に扮した王子もノリよく、

「僕、優しくてイイ男だよ!愛注ぐよ!!」

と姉妹に迫りますが、二人は本当の王子様に追われているとは露とも思わず、逃げ惑う!

王子と従者は密かにその様子を笑う、という。


こうやって解説していたら女性は愚か、と決めつけてるような男の身勝手さに軽くムカついてきましたが(笑)。

まーーー、これが、面白いシーンなんです。


数ある抱腹絶倒シーンの中でも、このシーンがとにかく好きなんですが、ずっと見て聴いていると(やはり歌っていると、は無い!?)また新たなお気に入り場面も増えてきまして......。


......その後色々あり、ついに理想の女性と巡り会えたと確信した王子。ミステリアスな言葉と、ガラスの靴、ではなく、ブレスレットを残して去ってしまった彼女を、本来の姿に戻って探し出すと決意します。


一方、娘のどちらかがお妃に選ばれると思い、やきもきするシンデレラの意地悪義父(ドン・マニフィコ)。まだ従者(ダンディーニ)を王子と信じて早く王妃選びの結果を知りたいと追い回し。

しかし、そこで告げられるのは、

「私、本当は王子でなく、従者なんですよ」

という衝撃の事実!!


繰り返しますが、けっこうありがちなんで、パパも気付くべきでしたね(笑)。まあ、それでは話になりませんが...。


この場面の、意地悪パパと従者ダンディーニのドゥエットがまた、たいへん面白いのです。


今回はまた歌手達も役者揃いなため、いずれのシーンも、軽快でありながら、どっしりと地に足がついたバカバカしさ!!

お楽しみいただけること、間違いなしです。


お馴染みのシンデレラとはひと味もふた味も違った「シンデレラ、ロッシーニ風」、ぜひぜひ味わって下さい!


公演は明日25日と、26日。両日とも18時半開演です。

場所は川口駅西口徒歩一分、リリア4階音楽ホール。

当日券も出ると思われますので、お気軽にお問い合わせ、ご来場下さいませ!


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