mezzosoprano 鳥木弥生blog

オペラ歌手(メゾソプラノ)鳥木弥生の日常、演奏会情報など。

マエストロZ来日。


ついに来ちゃいました。ゼッダさん。
歌手たちのソワソワが止まりません!!!

オペラは舞台だけど「観に行く」ではなく「聴きに行く」って言うもんなんだよ、とイタリアでお世話になっていた先生がおっしゃってましたが。

近年は凝った演出も多く、指揮者より演出家が威張ってたりもします(笑)

そんな中、歌手だけでなく音楽家、その他関係者が揃って敬意を払い、気持ち良く?緊張してお迎えできる指揮者と共演できる。

ありがたいことです。

(ロッシーニ、ゼッダ氏への複雑な心情を綴った昨年の記事。
ちなみに「ルナノバ」さんには今年9月11日、またまたロッシーニ《アルジェのイタリア女》で再参加します!!)


指導者としても素晴らしいゼッダ氏。
「まだランスの公演まで日があるし、教えてもらいながら頑張ろう!」
なんて思いつつ、ソワソワを鎮めていたのですが、実はその前にもう一曲、ゼッダさんの指揮で歌わせていただく曲がありました。


こちらの会で、ロッシーニ《小荘厳ミサ》を。
藤原歌劇団のそうそうたるソリスト達による合唱です。
全曲ではないのですが、終曲「アニュス・デイ」では、私はソロも歌います。

この曲が、もう、たまらなく良いのです。
イタリアにいる頃に勉強して、フランスに住んでいたときにまた、オーディションの為に見直して......その度にまず一回号泣。

残念ながらオーディションは落ちて、人前で歌う機会は今までなかったのですが。

お世話になった岡山先生のお別れ会で、マエストロ・ゼッダの指揮で、藤原歌劇団の仲間達、更に大・大・大好きなピアニストお二人との共演。

たとえ曲が《妖怪体操》だったとしても感動に打ち震えて泣き出しそうなところです(考えただけで今、電車内で泣きそうなのでふざけたことを書きました。すみません)。



昨日は《ランスへの旅》の稽古と合わせて、「お別れ会」で歌う曲の練習も。

「お別れ会」では、《小荘厳ミサ》の他、《ランスへの旅》の14重唱、また、岡山先生が作曲された歌曲なども演奏されます。


緊張感に溢れ、熱のこもった練習の中、ロッシーニの”権化”であり、先ほども書きましたが、類稀な指導力も持つゼッダ先生が私達に伝えて下さった《小荘厳ミサ》「アニュス・デイ」の解釈は、私の胸にどストライクで突き刺さりました。

短い練習期間だけど、表現できるように頑張ろう!

岡山先生の人徳と甘い(低い)口説きで藤原歌劇団と深い繋がりを持って下さったマエストロ・ゼッダの指揮のもと、全身全霊を岡山先生への感謝とお祈りに込めて、演奏したいと思います。

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