mezzosoprano 鳥木弥生blog

オペラ歌手(メゾソプラノ)鳥木弥生の日常、演奏会情報など。

夏のヒロインたち。

さて。現在私は麗しいお名前の女性お二人とお付き合い中。

ベアトリーチェアンジェリカ

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ベアトリーチェ」と言えばダンテの永遠の女性。

フィレンツェで劇場研修生仲間のテノールくんから、恋人の名前が「ベアトリーチェ」だと紹介された時には、彼女の美しさも相まって思わず「おおーっ!」と感嘆。

その後ベアトリーチェと別れてアントニオ(仮名)と付き合い始めたと聞いた時には、また違う「おお...」が出ましたけど。

 

そして「アンジェリカ」といえば...三姉妹?

の、方以外知らなくて、私の友人にもいないのですが、試しにイタリアの名付けお助けサイト的なものでふたつの名前が昨今のイタリア人にとってどんな印象なのか探ってみたんですが、私がみた限りアンジェリカには否定的な意見ゼロ。Angelo(アンジェロ、天使)からの派生とは言え、宗教色もあまり感じないし、とにかく可愛い!というようなご意見多数。

一方、ベアトリーチェの方には、美しい名前、最高!という意見もありつつ、ちょっと文学的すぎたり、高貴な感じがありすぎたり、あとは、日本でいう幸子のような意味合いの名前のため、名前負けの心配があったり、というご意見もあるようです。

(私の知る幸子さんたちは皆幸せそうですが、私の知るベアトリーチェは前述の通り......)

 

今日はなんと、この二つの公演のリハーサルがダブルヘッダー

お題「今日の出来事」

私が歌うのは、メゾソプラノの宿命と言うべきか、どちらもヒロインと敵対する役。

ソプラノLOVEな私としては辛いところでもあるのかもしれませんが、しっかり悪役を勤め上げ、きっちり引き立てたいと思います!!!

 

まずは明日。

プッチーニ「修道女アンジェリカ」

https://www.instagram.com/p/BlNuqT4hMcS/

#明日本番 #プッチーニ #修道女アンジェリカ #当日券あり #牛込箪笥区民ホール

の、公爵夫人。

原語での役名はZia Principessa。

Ziaは伯母(または叔母)で、Principessaは、姫、公女、などの意味。

主人公アンジェリカの母親の姉(または妹かも?でも威張ってるからたぶん姉。笑。確実なとこを知ってる方いたら教えてください)。

 

とにかく、なんだか、すんげー怖い人です。

私にこの役を教え込んでくれたのは、フェドーラ・バルビエーリという、名メゾソプラノ(「最後の本物のアルト歌手」なんて言う人もいますが、本人はメゾソプラノ、という呼び名に割とこだわってました)で、彼女もすんげー怖い人でした。

ただ、フェドーラは、口汚く罵詈雑言を浴びせかけたり、レッスンの帰りがけに後頭部をぶん殴ってきたり、怒って叫びすぎて入れ歯が落ちたり、「そんじょそこらのツナじゃないんだから味わって食いやがれ!!」と、美味しいスパゲッティを山ほど出してきたり?!下品な怖さでしたが(ごめんなさい!!)、公爵夫人はものすごく上品。高貴。

(もしかしたら書かれていない本名はベアトリーチェかも!!?知ってる方いたら教えてください!)

 

まあでも、実生活と舞台はまた違うもので、フェドーラが演じる公爵夫人もきっとノーブルだったんだろうな。そういえば、写真をもらったこともあるかも!!

明日までに見つかったら楽屋の鏡前に置きたいところだけど......。

 

楽屋といえば、明日は私、母ちゃんメゾソプラノ、子連れ出勤の予定。

女子ばっかりの楽屋番を息子に任せるわけなんですが......。

あんまり調子乗った風をみせないながら、お店のレジのお姉さんとかが優しくて綺麗だったりすると実は挙動不審になることが最近多いんですよねー。

明日は

鼻血出すんじゃないかな

て、本気で危惧してます。

しかも、暑いしね。

 

まあ、そんな心配もありつつ、明日の公演、非常に楽しみです。

後半がアンジェリカで、前半はプッチーニのヒロインたち、というガラコンサートコーナー。

何度かご一緒させていただいていて、来月1日にも大分での共演を控えている高橋絵理さんがスペシャルゲスト出演!!

そちらも楽しみ〜。

共演したときのお話もたくさんあるのに、敢えてイタリアで一緒にウサギ食べたときのエピソードを!

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帰国前夜から...久々の日本! - mezzosoprano 鳥木弥生blog

 

プログラム、解説なども非常に凝っていて、プッチーニにどっぷり詳しくなれるお得な公演です。

 

アフターコンサートもステキなお店がたくさんある神楽坂で、終演時間もいい感じの夕方ですし(笑)

 

(当日券は4500円ですが、明日午前中くらいまでになんらかの手段でご連絡いただけたら前売り価格4000円でチケットご用意できるかもしれません!)

 

ぜひ。