mezzosoprano 鳥木弥生blog

オペラ歌手(メゾソプラノ)鳥木弥生の日常、演奏会情報など。

新国立歌劇場「ファルスタッフ」が過ぎ、色んなとこで第九!

ファルスタッフ千穐楽からすでに一週間と、何日か。

「ファルスタッフ 」残りひと公演! - mezzosoprano 鳥木弥生blog

 

しかし、いまだに眠りにつく前、走馬灯のように脳裏に浮かぶシーンは「ファルスタッフ」より(笑)。

それもなぜか自分が舞台に出ているシーンではなく、舞台袖にいる瞬間ばかり。

1幕1場の最後、ファルスタッフに箒で追い立てられながらも何故かすんごく楽しそうにバルドルフォピストーが舞台袖に帰ってくるところと。

あと、2幕1場のやはり最後、フォードファルスタッフが肩を組んで袖に戻ってくるところ。

そうか!目の前で舞台がグルグル回されて転換されていたから頭の中で走馬灯に採用されてるのか?!!

もちろんグルグルシーン以外も!一瞬一瞬が貴重な時間、おひとりおひとり、仕事人として、芸術家として敬意をもってやまない方々ばかりに囲まれた幸せな日々でした。

まず、全体のボスであるマエストロが素晴らしかったことが素晴らしく!!!

個人的には12年ぶりのメグでしたが、前回もやはりイタリア人の職人的こだわりのあるマエストロで、みっちり仕込んでいただけていたおかげで、今回のリッツィさんの示してくれたまた少し違った解釈での表現もすごく楽しめたのではないかな、と。

直属の上司エヴァさんや同僚女性たちも責任感に厚く優秀な上に華やかでいつも舞台裏の井戸端会議から舞台上まで、お勉強になることばかりだったし(笑)。

隣の部署の男性たちも同じく優秀で華のある方々ばかりでした。

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ロベルトさんはじめ、稽古場から本番まで、皆様がずーっと素晴らしいので有り難みがなくなってくるんじゃないかと思ったくらいですが、最後まで有り難かったです(笑)

全4公演観に来てくださった方が4回観て良かった、と言うのをさもありなんと思ったり、友人がコーヒー飲みつつ「いい声で音楽的にも良いテノールが3人も揃ったのが良かったですね」なんて言えば、心の中で「おいおい、テノールばっかり特別扱いすんなよ、低声部だってあんなに揃ってすごかったんだわ!」と思いつつも(別に口に出しても良かったんだけど。笑)、確かに、このアンサンブルも肝な作品に内声部としてもしっかり歌えるテノールが揃うのは大切な勝利の種だったな、とも。

私の大好物、フェントンのアリアををはじめ、皆さまソロ部分の輝きもたいへんなものだったのは言わずもがな。

 

と、ここから流れるように話が移るんですが、その優秀テノールのうちのおひとり、バルドルフォを歌われた糸賀修平さんとは、ファルスタッフ千穐楽翌日の、金沢での第九もご一緒で!

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終演後、初台から東京駅へGOの一枚。フェントン村上公太さん(中央)はこれから髪切りにいくとこ、だそうでしたので、貴重な長髪写真(笑)

普段私と話していると割と低めでボソボソしている息子の喋り声が、糸賀さんと夢中で話しているうちにだんだん高くクリアーに鳴り響きはじめ、心の中で「やめて!息子がテノールになっちゃう!」なんて思いながら(これも別に口に出しても良かったんだけど。笑)の、楽しい旅でした。

https://www.instagram.com/p/Brba4HaHqpi/

恒例 #金沢ニューグランドホテル からの、年に一度の定点観測。去年は吹雪でした。#尾山神社 #金沢 #石川県

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金沢第九終演後!

指揮は真ん中後ろの花本康二さん

ソプラノは緑のドレス、石川公美さん

テノールが右側糸賀さんで

バリトン、左の原田勇雅さん

あと1人紛れてるのが、聴きに来てくれた滝の白糸の車屋さん(分かる人だけ分かってください)です。

ファルスタッフに続き、こちらも心地よいアンサンブルの公演でした!

 

実はその後、いったん東京に帰ったり、名古屋方面に行ったり、実家の能登にも行ったりしつつ、またまた金沢に自分を見つけているのですけど。

お題「朝ごはん」

 

そのお話は、また......。

 

といいつつ。私の今年最後の楽しいコンサート、小林厚子さん、佐藤亜希子さん、藤原藍子さんとの

4 fiori クリスマススペシャルコンサート

が明日25日、石川県七尾市で開催されます!!

名字も違うのであんまりバレてないんですが?密かに活躍の場を広げつつあるイケメン甥っ子山崎至も出演。

ぜひ、ふらりと和倉温泉込みのご旅行などでも、どうぞ!!!