mezzosoprano 鳥木弥生blog

オペラ歌手(メゾソプラノ)鳥木弥生の日常、演奏会情報など。

「カヴァレリア・ルスティカーナ」稽古中!

まずは楽しい稽古場風景を...。

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マスカーニ作曲

カヴァレリア・ルスティカーナ

は、実際にあった事件を元にしたドラマチックな愛憎劇で、ヴェリズモオペラの金字塔。

物語自体には全く楽しい要素はないのですが...(舞台作品としては楽しい場面もありますが)。

そんな時に限って、稽古場には笑いが絶えなかったりするもの。

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https://www.instagram.com/p/B5N02L4lZ2G/

#アルフィオ 役 #上江隼人 さん差し入れの #シュークリーム 美味しかったなー。#カヴァレリアルスティカーナオペラはドロドロだけど、稽古場の雰囲気は、むしろ爽やかすぎるくらい(笑)

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お題「今日のおやつ」

写真はまだソリストのみの稽古の時のものですが、合唱団の皆様との稽古も順調に進んでおります!!

大田区民オペラ合唱団の皆様と私は、大昔(20代だったもんな...)レオンカヴァッロ作曲の「ラ・ボエーム」(プッチーニの間違いではありません)でムゼッタを歌った際にご一緒してからの旧知の間柄。長年変わらずオペラへの情熱に溢れた素晴らしい合唱団です。

そして、どの公演もキャスティングが非常に的を得ている、というのがすごーく印象深い団体です。おかげで?!私が共演させていただいてるのなんて、ごくわずかですが...。

思えば私の男装デビューもこちらの皆様との「こうもり」でした。やっぱり見る目あります(笑)

そして、今回のサントゥッツァも、私にとって全幕ロールデビューとなります!

とはいえ、役の準備だけは相当前にしてありました。楽譜には師匠オブラスツォワの書き込みがみっちり。

https://www.instagram.com/p/B5P8eZllmEd/

いつ見てもちょっと笑える師匠 #obraztsova のご指導書き込み。#difficile (難しい)と、書いてあります(笑)#cavalleriarusticana #santuzza

イタリアの小・中規模プロダクションあるあるなんですが(少なくとも私がいた頃は)、決まってたはずが何らかの事情で公演中止!となったもののひとつだったかな...たぶん。

私の二人のメゾ師匠、オブラスツォワとバルビエーリを繋いだ作品としても、個人的に感謝を捧げたい作品でもあります。

歌劇《カヴァレリア・ルスティカーナ》全曲 [DVD]

歌劇《カヴァレリア・ルスティカーナ》全曲 [DVD]

 

しかも!今回ご一緒するバルビエーリ役、じゃなくて、マンマ・ルチア役が、私がメゾソプラノ女優として最も尊敬している牧野真由美さんという私得。

牧野さんとは、カルメル会修道女の対話で同じマリー役をダブルキャストで歌ったのが10年くらい前で、本当に同じ舞台に立ったのが13年前のファルスタッフ...!貴重!!

他のキャストの皆様も、音楽家としても舞台人としても大好きな面々。

 

演出の山口将太朗さんは、とーってもお若いのですが、その若さが100%良い方向にしか働いていない、稀有な演出家。ダンサー、ダンス演出家でもあるので、サクッと動いて見せてくれるのも、とっても良いです。

指揮の辻博之さんは私周辺で割と頻出かもしれませんが、今まではロッシーニモーツァルトなんかでご一緒することが多く、それらでもトンチが効いていて大好きですが、今回、ヴェリズモは真骨頂かな、と、毎日の稽古で感じています。

とにかくこんなに、指揮者、演出家、出演者の間に壁がなく、更にプロフェッショナルとして尊敬しあっていられる珍しい場が......市民オペラ!!てのが、なんかすごい。

今もし宝くじ高額当選したら、このプロダクションをオールシチリアロケで記録に残すことを考えちゃうなあー。

(でも6メゾ劇場も建てたいから、ロケは沖縄にしたら半々でいけるかなー)。

買ってないし、買う予定もないですけどね...宝くじ。

 

そんな超オススメ公演。

SS席は完売ですが、他の席種はまだチケットがあるそうです!

ぜひぜひ、12月1日は大田区民ホールアプリコへ!!!

ちなみに、私の母の誕生日です!!!!!笑

三鷹の夜に「大メゾソプラノ時代」は来たか?!〜6人のメゾソプラのたち、終演

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時代、来てました!!!

愛情と、いいノリに溢れた皆様に囲まれて、私たちは幸せ者です。#6人のメゾソプラノたち #大メゾソプラノ時代#撮影コーナー#メゾソプラノ地位向上委員会

昨晩、大盛況で終演致しました

6人のメゾソプラノたち

〜大メゾソプラノ時代〜

大切な時間を割いて公演にお越しくださったお客様方、ありがとうございます。

かけがえの無い、一緒に舞台を作りあげた音楽家たちと舞台、会場スタッフの皆様、ありがとうございます。

見に来てくださった方々とだけ共有していたい昨晩の余韻ではありますが、少しだけ!!

ちなみに、メゾソプラノ地位向上委員会、前回公演のおさらいはこちら↓

メゾソプラノ地位向上委員会「6人のメゾソプラノたち」終演!! - mezzosoprano 鳥木弥生blog

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第一部オープニング、前回は全員男装でしたが、今回は3カップルで「ホフマン物語」より舟唄を。

その後、それぞれのアリア披露がありまして...。

一部の最後が、例の(笑)撮影タイム。

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最後はジョジョ立ち

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からの、そのまま、幕(笑)

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もちろん、本日私は謎の?筋肉痛に悩まされています。

 

そして第二部は、太田麻衣子さん演出、オペラ「蝶々夫人」6メゾバージョン。

今回も麻衣子さんの演出が光り、前回のカルメン以上に面白かった、というご感想を続々いただいております!

(これは、万が一カルメン再演となっても、かなりパワーアップさせなくては、という感じ...?!)

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蝶々さんについては、また改めてじっくり書こうかな...。まずはチラ見せで。

ゲスト歌手は、前回に引き続きこの方...

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テノール所谷直生さん

(この黒子さんは他の方です)。

そして、

タイトルロールに...

ソプラノ、廣田美穂さん。

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そして、スーパースペシャルゲスト...

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愛情出演、バリトン堀内康雄様。

つくづく、感無量です。

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ゲストの皆さま、傘ダンスにも付き合ってくださいました!

そうこうしているうち、室田尚子さんによるレビューが早速!!

【Concert】メゾソプラノ地位向上委員会「6人のメゾソプラノたち 大メゾソプラノ時代」|室田尚子|note

ぜひご覧くださいませ。

https://www.instagram.com/p/B4zCtRDF2o5/

#6人のメゾソプラノたち#大メゾソプラノ時代#蝶々夫人演出 #太田麻衣子#madamabutterfly #duettodeifiori #6mezzosopranos #蝶々さん#廣田美穂 さん#スズキザイル前から(笑) #鳥木弥生 #鈴木涼子 #立川かずさ #福間章子 #但馬由香 #松浦麗

そしてぜひ、表には出ていない方々の素晴らしさを特筆させてください。

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舞台監督/照明の伊藤桂一郎/KSC様。これが普通だと思ってしまったらものすごく贅沢になって困ってしまうような、こだわりの明かり、舞台...。足を向けて寝れないので、毎日どの方向にいるか知らせて欲しいくらいです。

フライヤー、プログラム、グッズのデザインは福間祐子さん。センスの権化。おかげさまでグッズの売れ行きも奇跡的。(また再販ありますのでお楽しみに!)

フライヤー写真の撮影は深谷義宣さん。今回、公演中にもネタにした某ジョジョのイメージをくださったのも深谷さんです(笑)

https://www.instagram.com/p/B2ZQO_1liEo/

#間違いさがし ?#6人のメゾソプラノたち#大メゾソプラノ時代#mezzosoprano#6mezzos#小道具

ヘアメイクは松井知子さん。私個人は先日芸劇での「ジャミレ」の時もお世話になり、その時も早替えがあったんですが...昨晩は、早替えにつぐ早替えがある舞台を、支えていただきました。

稽古ピアノに来ていただいていた原田園美さんは、当日も本当に色々助けてくれて。ありがとう!!

そして、渡邊朋哉さんは、私たちの公演の思い出を舞台愛ある歌手仲間としての目線で、いっぱい形に残してくださいました(このブログに載せている舞台写真は、彼の撮影です)。

そしてそして!

字幕制作協力、プラス

字幕キュー、池田香織様。

字幕操作、吉田智生様。

香織様は更に、会場前の前説?までしてくださったと聞き(笑)、お客様のポカーンを想像して、楽屋で相当笑ってました。いや、ありがたい。おかげで皆様からのいただきものも、しっかり間違いなく手元に届きました。

https://www.instagram.com/p/B4yjQenFaAu/

#今日のお花#6人のメゾソプラノたち #dopoconcerto良い香りもして、幸せです。#jesuisheureuse もちろん、食べ物も飲み物も幸せです(笑)

お題「今日の花」

香織さんの字幕キューデビューのお祝いをしなきゃ〜。

これも仮装じゃなく、本当に仕事してたという訳でした!!!

 

それにしても。

前回公演を準備している頃は、自分が言い出しっぺで始めた、好きでやってる6メゾ、という気持ちもまだありましたが、今2回目の公演を終えてみて、自分、または自分たちがどうの、というところを離れて、6メゾにしかできない舞台、6メゾでしか見れない舞台、というものが、怖いくらい前のめりに(笑)求められているのを感じました。そして、皆様のご感想も聞いて思ったこと。

求められる「いつものあれ」でもありながら、ある意味でまるで全く違ったものを見せる.....これは、も、もしかして...「芸術」なんじゃないの?と。

私は普段どちらかといえば「常に安定したクオリティ」に憧れ、歌手でありながらも職人的な仕事ができることを目指していて(出来てるかは全く別で...)。

この「6人のメゾソプラノたち」「メゾソプラノ地位向上委員会」は、私が人生で初めて「芸術家」を目指している場所なんじゃないかな、という気すらしているのです。

とても素敵な感想をありがとう!宮本さん!

まだ次の話をするには早いかもしれませんが、また皆様と愛を分かち合え、できればメゾソプラノの地位を向上も叶える舞台を作れたら、と思います。

https://www.instagram.com/p/B4zmwJuF_uP/

#6人のメゾソプラノたち本番当日、楽屋割に #ポエム を添えて書いて、と小さな巨人 #松浦麗 から指示があり、朝から頑張った。いったい、なんだったんだろう(笑)#ヘボ詩人 #鳥木弥生 #メゾソプラノ地位向上委員会

 

さて。今週末はバタフライと同じくプッチーニの喜劇?!いや違うけど!「ジャンニ・スキッキ」(笑)

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そのまた次は、こちらも6メゾバージョンがあり得そうな?!「カヴァレリア・ルスティカーナ」

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その次が、オペラ紅白で、スズキに戻ります!(笑)!普通にできるか心配?!

第4回オペラ歌手 紅白対抗歌合戦 | 公演スケジュール | 公式サイト

ビゼー「ジャミレ」日本初演、終演。そして!

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終演後、佐藤正浩エストロに「日本で初めてのジャミレ、終わったね!あ、君は二度目だけどね」と言われて、むしろみんなと一緒に初めてを迎えられなかったことが寂しいような、恥ずかしいような気持ちにさえなりましたが......。

とにかく、記念すべき公演。

お題「わたしの記念日」

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まずはドビュッシー「放蕩息子」の荘厳で充実した音楽、演奏、歌に感動し、それに続く「ちょっとイロモノ」なんて、身内で言ったりもしていた「ジャミレ」(あと、円谷プロに許可とらなくていいの?とかね)......演奏会形式としてでき得る限りの表現と共に作品を紹介することができたことを嬉しく思い、一緒に舞台に乗った皆様にも、支えてくれた皆様にも、客席にお越しくださった皆様にも、お一人お一人に深く頭を下げてお礼を言いたい気持ちです。(ジャミレの舞台であるエジプトでは神にしか深く頭を下げないとも聞きますが...)。

https://www.instagram.com/p/B4FgXnIFGmT/

#東京芸術劇場 #コンサートオペラ #ドビュッシー #放蕩息子 #ビゼー #ジャミレ #開演前 と #終演後 #浜田理恵 さんが素晴らしすぎて、尊敬が止まりません。またご一緒できますように。#佐藤正浩 マエストロ率いるザ・オペラ・バンドの驚異のクオリティ、#ヴィタリユシュマノフ さんの暖かいお父さんぶりにも、胸が熱くなりました...!

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基本的に演技付きではない公演でしたが、マエストロが手掛けたちょっとした演出で、バルコニーから王子に熱い視線を送ったり、王子からネックレスいただいたり(手切れ金ですけど)、他の女奴隷のフリで出てくる時には違うドレス、ヴェール付きで...。

ということで、まあまあの早替えまで。

しかし、終演後に衣装良かった、演技良かった!!とたくさん言っていただけたので、頑張って良かったです。

題名役より出ずっぱりの樋口達哉王子、アリアが非常に盛り上がったスプレンディアノ岡昭宏さん、素晴らしかった!またご一緒できますように。

国立音大合唱団の皆様とも、一緒に演奏できてとても嬉しかった!!一緒に写真撮りそびれたのが痛恨です。

 

このジャミレは、フランスで名コレペティのJanine Reissさんと勉強して、本番を迎えた時に、いつもは作品、作曲家へのリスペクトをいの一番に語る彼女が、作品のとある部分を「この曲はあんまり良くかけてないことを皆で承知して、私たちでよほど集中して聴けるものにしなくてはいけないのですよ」と言ったこともあるくらい(その評価が事実かそうでないかの議論はおいておいて)、ある意味、難曲。

でも、魅力ある作品ですので、また上演される機会があればなあ、と思います。

https://www.instagram.com/p/B4FSgFSlU0u/

#ジャミレ #打ち上げ #ジャミラ (笑)#佐藤正浩 マエストロ...素晴らしかったです...!!!

https://www.instagram.com/p/B4E_Bp2Fs40/

#ジャミレ #日本初演 #打ち上げ !!#東京芸術劇場 #池袋 #佐藤正浩 #樋口達哉 #岡昭宏 #鳥木弥生 素晴らしき音楽スタッフに感謝。#江澤隆行 #辻博之 #ジャミラ (笑)

 

さあ、そして!!

本日も張り切って稽古をしてきたのは

メゾソプラノ地位向上委員会

の主催公演第2弾

6人のメゾソプラノたち

〜大メゾソプラノ時代〜

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前回の「貴方はどのメゾソプラノがお好き?」同様、第一部はメゾソプラノの名アリア集(プラスアルファ?)、第二部がオペラ、という公演です。今回のオペラは「蝶々夫人」。

かなり前から稽古は始めていたのですが、演出の太田麻衣子さんの大きなお力をお借りし、ようやく6メゾらしい舞台の全貌が見えてきて、手応えを感じております。

今日は第一部で私が歌う「オルレアンの少女」のアリアも、ピアニストの瀧田亮子さんと合わせをしまして、聴いていた6メゾの鈴木涼子リーダーが「久々のロシア語でほっこりした」とか、とぼけたことも言っておりましたが......。6分の5メゾがオネーギンでロシア語漬けだったの、まだ今月の話ですからね!!

https://www.instagram.com/p/B4M4_12lQDc/

公演の差し入れでいただいた #ロシア食材 を食べながら、あ、頂き物のビールもあったな、と、なにげなく飲み始め、何これ? #ペリメニー に合いすぎ!と思ったら #ロシアビール だった!#ロシア風ピクルス も、懐かしの美味しさ。

それぞれが歌うアリアも順次Facebookページでご紹介できたらと思います。

なかなかマニアックな曲もありますので、ご期待ください!!!

メゾソプラノ地位向上委員会

オネーギンからジャミレへ!

ロシアを離れ、フランス的エジプトへ。

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昨日はオーケストラ合わせ。本日から劇場入りです。

 

その前に。新国立劇場「エウゲニ・オネーギン」は非常に、非常に残念なことに...千穐楽が中止になってしまいました。楽屋入り口の「本日千穐楽」を見ずに終わってしまった寂しさを、後日置きっぱなしだった荷物を取りに行った際に噛み締めました。

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(ロシア仲間の「どん底」はまだやってた)。

観劇を楽しみにして下さっていた皆様に対しても、たいへん申し訳ない気持ちです。何かできたかというと、何ができたわけではないんですが...。

紅葉樹の黄色い枯れ葉を見ても、美しかった舞台(と美しいターニャ)を思い出し、とても寂しい気持ちになります...。

今週のお題「秋の空気」

それと知らず千穐楽となってしまった9日の公演の後に、ヘリコンオペラからのエールに応える形でムービー撮影が出来たのが、ひとつの慰めになりました。

実は千穐楽の日はマエストロ、アンドリー・ユルケヴィッチさんのお誕生日で!!

千穐楽にはそのお祝いをするため、この返礼動画はその前に撮ろう...と。

エストロの人間性の素晴らしさが無意識?運命的?に表れていた奇跡だったと思っています。

(返礼動画首謀者が大学後輩だったのは大変誇らしく!あっこちゃんBrava!!)

またいつか、マエストロのお誕生日を一緒に祝う機会がありますように!!!
オネーギンの再演もありますように!!!

 

「ロシアは本当に言葉を大切にする文化」 オペラ歌手の鳥木弥生 東京の新国立劇場での「エフゲニー・オネーギン」への出演について語った - Sputnik 日本

こちらは、スプートニク日本版に載せていただいたインタビュー。

インタビュアーのシュミロワさんがとても聡明で素敵な方だなあ、と思っていたら、記事も。

なんて素敵なセンス!!

 

そして、話は戻ります。

ビゼー作曲、オペラ「ジャミレ」

エウゲニーだって、トスカだって、カルメンだって、あんまり近所にゴロゴロしているわけではありませんが、それらにも増して、いっそう聴き覚えの薄い名前だとは思います。

そう、まず、名前なんです。

アラブの女奴隷の名前です。

私は一応タイトルロール。メゾソプラノが主役、というのもフランスオペラらしく、ビゼーらしい?

しかし、こちらもカルメン同様、テノールのキャラクターが深い!と、樋口達哉王子が歌うハルーン王子を聴いていて(いや、ハルーン王子を歌う樋口王子...?あ、同じことか?)思いました。

私にとっては、フランスでオペラデビューだった思い出の作品なんですが、王子の歌う言葉、メロディーの印象が鮮烈だったようで、なんなら自分のパートより覚えてました。

王子が召使のスプレンディアノ(を、歌うバリトンの岡昭宏さんがこりゃまた上手い!)と一緒に自分の恋の信条を歌う曲なんて、ハバネラ並みに調子良く口ずさめちゃうくらい。

......そういえば、歌詞に「茶色い髪の女性でも、金髪の女性も、順番さ!僕は女性を愛すんじゃない!愛を愛するんだ!」とあるんですが、フランスで歌った時の王子様が稽古期間中その姿をリアルに見せてくれ...いや、ま、いいか!!

その「愛」と並んで、このオペラで重要なところは、やはりジャミレは奴隷ですので...「自由」

愛と自由。アムールとリベルテ

なんか、誰かがかいた何かのオペラでしきりに歌われる言葉な気がします。

https://www.instagram.com/p/B32_47OpK2a/

本日携えてきたのは、5、6種類の重さを比べて、1番軽かった #カルメン

ジャミレを稽古しながら歌ったカルメン。また新たな面を見つけた気がしました。

ジャミレを聴かずして、カルメンを知ったと言うなかれ。

皆さま、ぜひ。

10/26 14:00 東京芸術劇場へ!!

次に実演を聴くチャンスが来るのは.....控えめに言っても.......オネーギンより、かなり低い確率かと思います......。

そして「ジャミレ」の話ばっかりしていますが、ドビュッシー「放蕩息子」とのダブルビルで、こちらも名歌手が揃って期待大大大!です。

 



 

 

新国立劇場「エウゲニ・オネーギン 」いよいよ、明日初日!!

なかなか「秋」を感じにくい気候ですが...。

新国立劇場2019/2020新シーズンがいよいよ明日、10月1日、

チャイコフスキー

「エウゲニ・オネーギン」

で開幕です!

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イメージカラーはしっかり芸術の秋色。

今週のお題「○○の秋」

(ちなみに、この写真のどこかに見つけると心が浮き立つアイツがいます!!すばやさに自信のある方は、見つけて経験値稼いでみてね。右上にヒントでちゃってますが。笑)

 

昨日のGPですでにレッツゴー!という空気が漂ってしまって、流されやすい私はすっかり初日気分。終了後にオケピットを覗き込んだら皆様色とりどりの普段着で(当たり前。笑)

あれ?

て、思ってしまいました...。

GPに先駆けて公開された稽古場ムービーも、(私だけ顔平たい族ですが)とっても素敵!!!

柔和な笑顔のマエストロ・アンドリーから紡ぎ出される情熱的な音楽にも萌え萌え...。

先日レンスキーのアリアが泣ける、と特筆しましたが...(しかも歌うパーヴェルに詩人的衣装が日に日にハマってきて、もうハンサムすぎて困るくらいですが...)

新国立劇場「エウゲニ・オネーギン」稽古中。 - mezzosoprano 鳥木弥生blog

タチアーナを歌うエフゲニアの可憐さと美声がとにかくたまらないし(手紙のアリアはいっつも舞台袖からニヤニヤ、うっとりしながら眺めてしまう...)、タイトルロールのワシリーも何から何まで魅力的(しかも絶対まだ全部出してない感があり、本番への期待がハンパない)、そして身長170cmの私でも並ぶと子供サイズに見えてしまう立派すぎるグレーミン役のアレクセイ...(舞台では並ぶシーンがないので舞台裏で並ばせてもらいました)。

素晴らしきロシア人キャストの皆様、揃って新国立劇場初登場なのね〜!!

初日もまだですが、再来日も期待してしまいます(笑)

大満足必至の舞台、ぜひお見逃しなく...。

新国立劇場「エウゲニ・オネーギン」稽古中。

今月初めから熱烈稽古中の「エウゲニ・オネーギン」。

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初台駅にて。スタッフで一緒のピアニスト(息子の初恋の)あやっち撮影。

オケ合わせ、舞台稽古、と順調に初日に向かっております。

師匠にも見守られつつ......。

https://www.instagram.com/p/B2lbZ8ZFkh7/

師匠と共に楽屋入り。#elenaobraztsova

 

先日、稽古場に多数いらっしゃるロシア語マスター(各部に通訳さんがいるのです)のお一方が、稽古後の楽しい談笑のひとときに「本当にもう、ロシアがすみません」ておっしゃっていたのが非常に魂に響いたのですが......

ところがどっこい?!キャスト、マエストロ、演出家に衣装家...etc...本当にいいロシア揃い。

 

私が初めてロシアのオペラ界隈の方々と関わったのは20年以上も前で、日本以外の場所をどこも知らないし、なんなら日本でも音楽活動なんてしてないし、という未熟どころか全くの不用意な頃。

行ってみて色んなことがショックで、毎日血の涙を流して(涙と鼻血だったかも。笑)いた時期もありました。

実際思い返すと、その後過ごしたイタリアやフランスに比べて特に酷い目にあったりもしてないんですけど。ただただ、不安だったのかな。

今回、久々にロシア語まみれの空間で一瞬だけ当時の不安感を思い起こしたりもしましたが、何より作品の美しさに包まれ、それを熟知した舞台人、音楽家たちと一緒に働ける充足感に勝るものはなく、毎日もう、喜んでロシア

天才(鬼才!?)演出家ドミトリー・ベルトマン氏は、稽古開始から数日目に知ったのですが、私の音楽の母、エレナ・オブラスツォワの大親友だったこともあり、すっかり懐かせていただいております。

いや、そうでなくても相当フレンドリーな方ですが.....そう、天才、鬼才と申しました。

今回のプロダクション、舞台装置や衣装を見たときは、何とオーソドックスな!!!(とっても良い意味で)と思ったのですが、蓋を開けてみたら、中身?はとんでもなく

とんでもない!!!

多くを...どころか、新制作の初日前なので、何にも話せないのがもどかしいところです。

あ、公式サイトにセットプランの画像がありましたので、せめて、ぜひ。

『エウゲニ・オネーギン』公式サイト|新国立劇場 オペラ

 

あと、我が気持ちながら少し不思議なのですが、毎日同じ舞台上や舞台袖でロシア人キャストたちが歌う姿を見て、生の歌声を聴いていて...

自分の国の言葉でこんなに素敵な歌を歌えるって、どんなにか幸せだろうか

と、思わずにはいられないのです。

そして、感動なのか、羨ましさなのか、涙がでそうになることもしばしば。

イタリアオペラとか、フランスオペラとかを歌ってる時には全く思い至ったことのない気持ちです。

特にレンスキーの名アリア(クダー、クダー、という歌い出しにより、私が充電器やらなんやらのコード=管を探す時につい歌ってしまう曲)を聴いている時には、

私はあなたにそんなに素晴らしい曲を歌っていただけるようなオリガではありません!ごめんなさい

という謎の哀愁までもが......(この演出を見れば共感してもらえるかも!笑)

そんなわけで、私の気持ちは個人的な気持ちではありますが......たぶん彼らの歌を聞いて、この舞台を観ていただければ、私と同じように涙こみ上げる方が多いのではないかなあ、と思います。

 

10月1日の初日から、12日の千秋楽まで。

5回公演の終盤の方はまだ席種がある程度選べる感じなようですが、ぜひぜひ、チケットはお早めに!!!

だって、あれですよ。10月から。

増税

2回目は1回目を観てから...と思われている方も、悪いことは言わないから!9月中にぜひお買い求めを!!!

 

https://www.instagram.com/p/B2ydxXKlK_9/

#пирог #ピローク #消えもの 千秋楽までに、いつか舞台上で食べる隙を見つけてやるぞ...。#オネーギン

 

エウゲニ・オネーギンが好きな方(私はデミアン派ですけど。勝手に作った派閥ですけど。笑)、プーシキンが好きな方、ロシア語が好きな方、ロシアオペラが好きな方、チャイコフスキーが好きな方、悲恋が好きな方、はたまた、ついつい貴族青年に憧れちゃう方や、詩人に惹かれちゃう方......あと、手紙を書くのが好きな方??

色んな方に見ていただきたい名作です!

お題「どうしても言いたい!」

あ、あと!こちらもぜひ、お手にとってくださいませ。

 

8月の終わりに。おおいたプレミアム・ガラ・コンサート!

真夏の夜の夢のような、このコンサート。夢が覚めないまま、3年目になりました!

8/23、ホルトホール大分で開催された

おおいたプレミアム・ガラ・コンサート

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終演後、去年も来てくれた私の大学クラスメイトと共に...。

一年目

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おおいたプレミアム・ガラ・コンサート、終演。 - mezzosoprano 鳥木弥生blog

二年目

↓↓↓

夏休み!② おおいたプレミアム・ガラ・コンサート - mezzosoprano 鳥木弥生blog

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こちらは出演者一同の、寄せサイン!

 

プレミアムと、よくぞ言った!の、本当に貴重なコンサート。ロベルトさんをキャプテンとして、誠実で志の高い、その上、おちゃめで面白みに溢れた出演者が集い、お客様と一緒に極上時間をすごそう、と、丁寧に作り上げられた舞台。

作り上げた中心はもうひとりの世界を羽ばたくバリトン渡邉弘樹さんで、私なんかは何もしてないのですが...。

字幕や、飽きさせない演出(今年は特に凄かったぞ!!笑)...

プログラムはこんな感じ。

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私的クライマックスは昨年のマクベス夫人に続く、なぜか大分でだけどんどんエスカレートするチャレンジ、アビガイッレ。

しかし、ちょうどコンサート当日に放送があったんですが、NHKオペラファンタスティカメゾソプラノ広報部長(笑)としてゲストで出させていただき、

「ロジーナとカルメンをソプラノに奪われる分、メゾソプラノもソプラノからどんどん役を奪ってもいいのではないか」という主張をしてきたところだったので、ある意味有言実行だったのではないかと思っております!!!

そんな素敵な無茶振りをしてくれる、渡邉弘樹さん。

弘樹さんは昨年、後縦靱帯骨化症という難病を発症され、今も闘病中ながら、知らなければ全くそれを感じさせない、相変わらずの素晴らしさ。

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そして、相変わらず兄弟のような2人(笑)。

と、ピアニストの平塚洋子さん。

(リハーサル風景です)。

コンサート当日には、弘樹さんと同じ後縦靱帯骨化症患者の方々もいらっしゃってくださり、司会の赤松大さんが促してくれた、舞台と客席からのエール交換の拍手は、今思い出しても胸と目頭が熱くなる、特別な響きでした。

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でも赤松さんもやっぱりおちゃめ!!

私のお隣、ピアニストの平塚洋子さんとは初共演だったのですが、すらりと美しいお姿そのものの美しい音色と確実な音楽性で、どうもわわわわわ!となりがちな私を(笑)しっかりがっちり助けて下さいました。

真ん中、赤松さんの向こう側、えりちゃんとてらっちも、いつも通り魅力的で、一緒に歌えていつも幸せ。

今回は日本歌曲の重唱なんかもあったり、より仲間感のある、更に幸せな舞台だったかも!

弘樹さんの歌う赤とんぼも感動的だったなあ!!

そして、ロベルトさんの歌う「荒城の月」は目から鱗の名唱。

リハーサルで聴いて、そうか、そう歌えばいいのか!と(簡単には真似できないですけどね)、本当に、鱗ではないけどコンタクトレンズが落ちるんじゃないか、てくらいに目を見開いて凝視してしまいました。

もちろん本番も袖で聞いていても大感動。

ロベルトさん本人はなんと、歌いながら鳥肌が立ったそう!!

滝廉太郎のお墓も近くにありましたし......来てたんじゃないの?と、半ば本気で思い、舞台袖まで帰ってきてまだブルブルしていたロベルトさんの姿を思い出すと、ちょっと冷んやりできます.....。

 

今週のお題「残暑を乗り切る」

もちろんご飯も美味しくて、楽しかった大分。

来年もあるといいなあ!!

ただ、次はどんな無茶振りがくるのか。

一年かけて準備したいので、誰か予測して下さい(笑)

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#大分 でも地位向上!笑#メゾt & #メゾトート#メゾソプラノ地位向上委員会

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#おおいたプレミアムガラコンサート #ソプラノ #髙橋絵理 さん、#ピアノ #平塚洋子 さんと。楽しい #女性楽屋 仲間!


そして、大分から戻ると、すぐに今度は北海道の人、辻博之マエストロ率いるCoro del Fiore、更に北海道の人、ソプラノ中江早希さん、そして最強助っ人ボーイズたちとの本番でした!(場所は神奈川)。

5月に共演したカルメン&ミカエラではあまり一緒に歌う部分が無かった早希さんとのアツアツ夫婦?役。

楽しかった!!!

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ご参列ありがとうございました!!笑#オルフェオとエウリディーチェ Coro del Fiore 第9回定期演奏会#orfeoedeuridice#中江早希 #鳥木弥生 #辻博之 #鹿野浩史 #山際隼人 #金今陽祐 #高橋宏典

楽屋には大分でいただいた「荒城の月」がありつつ。

お題「今日のおやつ」

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いやー、本当に。話戻りますが。ロベルトさんの荒城の月、日本語の素晴らしさには感動して。なんだか、慣れない(というか忘れた)ロシア語で歌う次の舞台への勇気、または戒めにもなりました。

「難しい言語なんだから、これくらいできてれば上等」みたいなのは、ダメだぞ、と(笑)

そういえば、私が初めて観た「エウゲニ・オネーギン」はロベルトさんだったのですよ。

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この舞台には渡邉弘樹さんも出ていたし。

まさか十何年後かに、みんな一緒に大分で歌えるとは......という感慨も。

こりゃまさか、来年はオネーギン&タチアーナか?!(笑)

『エウゲニ・オネーギン』公式サイト|新国立劇場 オペラ