mezzosoprano 鳥木弥生blog

オペラ歌手(メゾソプラノ)鳥木弥生の日常、演奏会情報など。

やっと観れた!オペラ「滝の白糸」DVD

泉鏡花原作(「義血狭血」)、千住明作曲、黛まどか台本、オペラ「滝の白糸」初演に村越欣弥の母役として参加したのは、今年の1、2月。

作品の舞台である高岡(私の役は「高岡のおっかさん」)、金沢、そして欣弥が学問を修めた東京、と、劇中に登場する土地で公演されました。

そして、高岡、金沢、東京の三公演、それぞれのDVDが少し前に届きました!!

すぐにでも観たかったのですが、千住明さんの曲があまりにもキャッチーで美しく、一度聴いたら一週間は頭の中を占めてしまうので、トロヴァトーレの本番が終わるまでは!と、観るのを我慢していたのです。

で、これからしばらく脳内「滝白メロディー」でカルメンの稽古になるわけですが......本番までになんとかなるでしょう!

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三種、全部観てしまいました。
あー、やっぱり泣いた。

会場の広さ、観客の反応なども様々で、それぞれが、それに即した演奏や演技をしているのも興味深く。


金沢出身の文豪、泉鏡花の名作「義血狭血」は、それを元にした新劇、映画、バージョンが何種類もあります。


こちら、wikiを見ていただくと分かりますが、石川さゆりさんの歌にもありますねー。

私の中では、「シンデレラ」や「三匹のこぶた」くらい、とまでは言いませんが、「人魚姫」や、「賢者の贈り物」くらいには誰もがなんとなく筋を知っている感覚なんですが、それは石川県民だからなんでしょうか?

舞台は観にこれなかった夫とDVDを観ていて、いちいちストーリーに驚いていることに驚きました!

新鮮に感動しているのがちょっと羨ましかったりも。

オペラ「滝の白糸」初演は、作曲の千住さん、台本の黛さんに加え、白糸を演じた中嶋彰子さん、演出の十川稔さんのお二人がオペラ職人とも言える技と芸術性を持って完成させ、原作と同じように長く愛される可能性を、公演に参加している全員がワクワクするような気持ちで感じていました。

改めてDVDで第三者的に作品を観て、これは間違いなく歴史に残る名作だと確信しました。
もちろん自分の演唱などは、まだまだやりようがある、とも思いながらですが。

再演にも参加できたらいいな。


FBページに公演写真などもありますので、よろしければ私の母ちゃんぶりなどもご覧ください。

思わず、森光子さんばりにでんぐり返しとかしたくなるような素敵なカツラと衣装がお気に入りでした。


「ぜひとも我々の劇場で公演してほしい」
という興行主の方がいらっしゃいましたら、白糸一座まで!

パリ、オペラ座あたり逆指名したいなあ。