mezzosoprano 鳥木弥生blog

オペラ歌手(メゾソプラノ)鳥木弥生の日常、演奏会情報など。

いちのせき《第九》。2015仕事納め!!

気高く美しく―「歓喜の歌」響く いちのせき第九演奏会 | Iwanichi Online 岩手日日新聞社

いちのせきの《第九》は3年に一度だそうで、第一回が昭和49年。私の生まれ年ではないですか!

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左から、
バス、金子宏さん、
ソプラノ、佐藤恵利さん
山下一史マエストロ、
私、
テノール、与儀巧さん。

金子さんとは初共演。バスの深い声での第九ソロは、バリトンとはまた違う味わいがありました!

佐藤さんはクリアーな美声がとっても魅力的。その上とっても真摯で、見習うべき精神のお方。以前日本オペラ天守物語》のプロダクションでご一緒し(お姫様姿がたいへん愛らしかった!)、そのご縁で彼女の地元である一関に呼んでいただけたのでした。
(泉鏡花が金沢出身で良かった!!)

そのときも指揮は山下さんで、それ以来の再会でしたが、山下マエストロは私が15年前に初めて第九ソロを歌ったときの指揮者でもあり、音楽そのものになりきってしまうようなカリスマと、とっても分かりやすく演奏者を導く指導力はますます凄みを増して、それでいて若々しさは当時と変わらず、汗の分泌量も当時と変わらず(笑)......と、打ち上げで話したら「汗かーい!!」とツッコミ入れてくれました!光栄!(笑)。
来年9月にベッリー二作曲の、ロミオとジュリエットの伝説を元にした麗しいオペラ、《カプレーティ家とモンテッキ家》でまたご一緒できるのが非常に楽しみです!!
ジュリエットではなくマエストロから目が離せなくなりそうで心配!?(私はロミオ役です)。

そして、与儀さんとは今年のNHKニューイヤーオペラコンサートで公開不倫を演じさせていただいて以来、ほぼ1年ぶりの再会。
このエントリーに書いた、「なかなか濃厚だったねえ」という感想をくれた義父も、今回のいちのせき《第九》を福島から聴きに来てくれましたが、幸い(!?)私の隣で歌っていたのがいつぞやの嫁の不倫相手だということは気づいておられないようでした(笑)。
それはさておき。
昨日も与儀さんは素晴らしい声を会場に響き渡らせていらっしゃいました。

こちらのコンサートで年明け早々にまたお会いできるのが嬉しいです。

また、この第九のオーケストラ、仙台フィルさんとは、2月にこの公演で再びご一緒させていただけるのです!
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残念ながら、いや、嬉しいことに、所沢ニューイヤーも秋田カルメンも早々に完売...。
「来てねー!!」と書けなくて寂しいのですが......。


ともかく、2015年。良い仕事納めでした!

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楽屋弁当も美味しかったし、新聞記者さんは美人(すみません。彼女の撮った写真しかありません)。
打ち上げでマエストロが語って下さったカラヤンとのエピソードも心に響いたなあー!
雪が降ったのも嬉し過ぎて跳ね回ってしまいました!!

一関の雪は本当に冷たくてサラサラで美しくて。
謙虚だけど誇り高く、さらに実は面白い、一関の皆様の心根を表しているようでした。
一関で日本人の美徳の粋を感じて、私も心がすっきり洗われた思いです。

面白いでしょ?


またぜひ行きたいぞー!一関!!