mezzosoprano 鳥木弥生blog

オペラ歌手(メゾソプラノ)鳥木弥生の日常、演奏会情報など。

菖蒲と柏餅、鯉のぼり。

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《鯉のぼり》息子作(伝/実際は彼が通う幼稚園のマコト先生の作、とも言われる)


これを持ち帰った日に幼稚園のお迎えに行った夫は、園児達がそれぞれに鯉のぼりを手に園庭に駆け出て来る光景を見て、幸福のあまり自分にお迎えが来るかと思ったそうです。

あほですね。


「こどもの日」
未来への宝である子供達の成長を願う国民の祝日

て、いう風になんとなく理解していましたが、wikiによれば、



「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する」ことが趣旨である。

だ、そうです!母ちゃんに感謝も?もうすぐ母の日もありますけど?

こりゃ、5月は盆と正月がいっぺんに来たみたいな「母ちゃん大感謝祭」だなー!!なんかいいことありそう!?!


かつて、私にとってはただのG.W.のうちの1日だったこの日ですが、息子の初節句だった2010年5月5日には、意味深いものになりました。

自分の子供の幸せ、成長はもちろん毎日心から願っていますが、やはりこの日にむけて鯉のぼりを飾ったり、菖蒲湯に入ったり、柏餅を食べたり、皆がしているようなことをすることで、集合体「親」として、集合体「子供」を大切に思うという......何でしょうね?上手く言えませんが「覚悟」のようなものを感じました。

もちろん周りもお祝いしてくれ、夫の実家の福島で、夫家の誰もが被って泣いた、という伝説の兜を被った息子は、やはり泣きました!


そして、翌年、2011年の5月5日には、もう、福島には行ける状況ではなかったので、リベンジの機会もなく、たぶんもう息子の頭はあの兜には大きすぎるだろうな。


今朝も久々に家の物がいくつか倒れるくらいの大きな地震がありました......。

「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかる」

って気持ちが日本という国に少しでもあるなら、これ以上未来に負担を残さないで欲しい。

もう、充分すぎるし。


昨日夫が汁物を運んでいて、中腰になったところを、息子が狙いすまして飛びかかり、夫は崩れ落ち、リビングの床がビショビショになる事件が我が家でありました。

当然母ちゃんは激怒しまして、

「もしもパパが包丁持ってたらパパ血塗れで死んでたよ!!考えなさい!」

と、恐ろしい脅しが口から飛び出ました。

リビングで自分に包丁の先を向けて、中腰で持ち歩いている夫がいたら、その時点でまあ、問題ありそうなんですが。


なんか昔から「最悪のパターン」ていうのがすぐに頭に浮かぶタチで悩んでいたんですが、西武ライオンズ「常勝」時代の森監督が「常に最悪のシナリオから考える」と話していて、そこから浮上する作戦も同時に思い浮かべたら良いのだ、と、前向きに捉えるようにしました。

しかし、私、監督じゃなくて歌手になっちゃったしな......。


ともかく、幸い、夫がぶちまけたのは血でも、放射性物質でもなく、常温のただの汁でしたけど。


いくら気をつけていても、コントロールしているつもりでも、不測の事態、てありますよね。

ていうか、最悪なのがもう、ありましたよね!


うちの息子みたいに、

「はい。ちゃんと考えました。もう危ないからしません」

て良い子にお返事して、原発やめてくれないでしょうか。


母ちゃんへの感謝はこの際どうでも良い。忘れてくれていいので、子供の幸福の方だけでも......。



「こどもの日」に。



今週のお題ゴールデンウィーク2014」