今回は、
《アルジェのイタリア女》!
- 作者: スタンダール,Stendhal,山辺雅彦
- 出版社/メーカー: みすず書房
- 発売日: 1998/12/10
- メディア: 単行本
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しかもこの《アルジェのイタリア女》(の中のアリアやドゥエットなど)は、私が一応、キャリアの初期からレパートリーとしてよく歌っていて、今回全曲を演じるのは初めてですが、楽譜は誰よりも年季入り。
緑がまだ3箇所しかなーい!!!
えー、その僅かな緑のなかのひとつ、イタリア女イザベッラ登場のアリア、
Cruda sorte!
(むごい運命よ!)
囚われの身になった運命を嘆きながらも、自分の機知でピンチを乗り切ってみせよう、男なんてどうせ女性に気持ちよくしてもらうのをよだれ垂らして待ってるんだから!(意訳です)と歌う小気味好いアリア。
この曲にはたくさんの思い出があります。
私が初めてプロとして舞台に立ったベオグラードで観客にバレバレなくらい歌詞を間違えて、ごまかし方も分からず曲のあとに頭下げて「ごめんなさい!」(日本語。笑)って謝ったのがすんごい受けて新聞ネタになったこととか。
初めてオーケストラと共演したのもこの曲でした。
あ、そして《アルジェ》の本番に先立ち、9月5日、金沢での岩城宏之メモリアルコンサートでも、その初めてのオーケストラ、アンサンブル金沢さんとの再共演でこの”Cruda sorte!”を歌うことになりました。
その時の初めての指揮者、岩城マエストロとの再共演はいつかどこかの世界での楽しみに......今回は井上マエストロの指揮で歌わせていただきます。
あと、アヴィニョンのガラコンサートで歌ったときは、ガラコンサートなのに演出家がいて、ボックス踏みながら歌わされたなあー...。
昔から歌っているだけに、「こんなに歌ってるのにまだまだだなあ」と感じる度合いも強いのですが、今回はオペラの舞台で、物語の中で歌える貴重なチャンス!
共演者からパワーをもらって私史上最高の”Cruda sorte!”を歌いたいと思います。
9月10日、11日公演ロッシーニ《アルジェのイタリア女》稽古場より。見よ!ソプラノとメゾソプラノの口の開け方の違い!?!
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— yayoi toriki (@yayoitoriki) 2015, 8月 25