mezzosoprano 鳥木弥生blog

オペラ歌手(メゾソプラノ)鳥木弥生の日常、演奏会情報など。

オーケストラ合わせ!〜サバデイ日記8


結局ちょっとだけお情けで10時半スタートだったんですけど。

よく響くホールだったので声がまだ寝てるのが気にならなくて(自分では。笑)良かったです。

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さて、この休んでばっかりの人は誰でしょう?
(書いてあるけど)。

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こんな怖い顔に見下ろされながら...。

オーケストラのメンバーも8年ぶりの方もいれば、初めましての方も。
ホルンに女性奏者がいるのが、もとホルン吹きメゾソプラノとしてはなんか嬉しかったり!

指揮のヒメノ氏は、元々このオーケストラの首席指揮者。
オペラはあまりやらないのだけど、この《蝶々夫人》はぜひやりたいと、たってのご希望だったとのこと。

実はピアノ稽古の最中は「ぜひやりたかった?それにしては......」みたいな...よく言えば冷静な、やる気なさそうな?具合だったんですが(失礼...)、オーケストラになったとたん豹変してます。
振り方も全然違うのには慣れなきゃですが。
かなり厳しくビシビシ言ってもオケの雰囲気が落ち着いているのは、普段から馴染んでいるからなんでしょう。
歌手には優しいです(笑)。

あ、ひとつオブラスツォワ先生が教えてくれた小話を思い出しました。

とあるオペラのとあるアリアをオーケストラとソプラノが合わせはじめます。
一回通したところで指揮者が膨大な指示をだします。
「弦の皆さんはここからここまで、ダイナミックスを楽譜に書いてあるのとは逆に!」
「ホルン、聞こえないくらいピアノで!」
「ハープのソロは倍の速度で!」
「ここに、楽譜には書いてない3小節程度の休みが入るのでクラリネットは吹かないで待って!」
「練習番号10番と11番は丸ごと入れ替えになりますので!」
「ここに違う曲からの挿入があるので急いで楽譜を!」
こんなに大幅な変更があるなんて!!と驚いたソプラノが、
「マエストロ、私はどうしたら...!?」
と訊ねると指揮者がひとこと、
あなたはさっき歌った通りでいいのですよ

まあ、どうせ、歌手たちなんて音楽家じゃないですからねー。


マエストロ・ヒメノが休憩中のカフェで、私たちが(歌手なりに)真面目に音楽の話をしているのに、急にiPhoneを取り出し、「この間、僕、スカイダイビングしたんだ〜」って、動画を見せてくれたのも、私たちとはお話が合わなかったからですよねー......。

ともかく、ただのハンサム(笑)かと思ったら、ちゃんとマエストロで、良かったです(やっぱり失礼)。

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余談ですが、ヒメノ氏、「デスパレートな妻たち」のマイクに似てませんでしょうか?


(全巻セット、欲しい...)

さらに余談ですが私はマイク(夫妻)よりカルロス(夫妻)が好きなんですが、カルロスに似たひとはスペインにはいっぱいいすぎて困ります(笑)。

余談終わり。

丁寧な合わせ3時間で今日は1幕のみ。スズキさんは三言くらいしか発しませんでした。
今日これからは長い昼休みのあと18時から23時の稽古。
昼寝をするか、バーゲンに行くか迷い中。


で、明日もまた朝がオケ合わせ。2〜3幕かな。明日は歌わないといけないな(笑)。

斜め下の住人に負けないように朝から発声練習でもしなきゃかな......。