「若きウェルテルの悩み」
というタイトルになんとなく心惹かれて最初にこの本を手に取ったのは、小学4年生の時。
- 作者: ゲーテ
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2011/06/01
- メディア: Kindle版
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(あ、その頃はKindle無いですけど)。
当時、9〜10歳の私は「今世はまあ普通、て感じだから、本でも読みながら楽しい空想の世界に生きて、来世に期待しよ!」と考えてたのをよく覚えています。
人生10年で何考えてたんでしょうね(笑)。
それでも一応、現世での将来への展望もあって、なりたい職業は「魔女」。いい魔女になるか、悪い魔女になるかの2択。
何考えてたんでしょうね(笑)。
そんな時に出会った「若きウェルテルの悩み」。
「なーんだ、もっと面白い悩みかと思ったら、恋愛かい」と、がっかりしたのを覚えています。
自分は白魔術か黒魔術かで悩んでたくせにね。
とにかく自然を讃え、子供が大好きなウェルテルやシャルロットに共感できず。
自分がまだ子供なうえに、「自然」と対比させるものが全く無いような自然だらけの能登しか知らないので...。
それに、いかに現世に飽きていた小学生だとはいえ、来世への期待は大きく夢膨らんでいて(笑)、なんとなく、自殺すると来世は無いか、もしくは辛い来世になる気がしていたので、ウェルテルの自殺にも、共感するどころか、ばっかじゃないの、としか思えず。
この作品のヒットと共に自殺者が増え、発禁になったり、著名人の自殺に影響された自殺を「ウェルテル効果(ウェルテル・エフェクト)」と言う...なんて話には「ほえー、すげー」とは思ったものの......。
そんなこんな、読みはしたものの特にハマりもせず、だったこの作品。
素晴らしいオペラ化作品があることを知ったのは、大学生になってからかな。
- アーティスト: Kraus,Obrastzova,Pretre
- 出版社/メーカー: Myto
- メディア: CD
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ひー!この録音持ってない!!
師匠とクラウス!!
(ポチしました)。
そしてその音楽のあまりの美しさに夢中になり、フランス語のテキストの流麗さの虜にもなりました。
私は残念ながらドイツ語はできないのですが、ドイツ語で読むとまた印象が違うのかなあ?
いつか勉強しよう!(来世か??)
そして、オペラと原作(日本語訳)とを照らし合わせ、そのままな部分、また、違う部分を見つけては楽しみ、原作の素晴らしさをようやく理解したのでした。
ウェルテル効果、ウェルテル・エフェクト
有名人の自殺に後追いが出る......今でも充分問題にされている現象ですが、そう呼ばれているのは聞いたことがないような。
そこで、私は独自に「ウェルテル・エフェクト」に新たな意味を授けたいと思います!!!
ずばり、
「オペラの素晴らしさで原作の良さを再発見すること」
で、どうでしょう?
明後日、成城ホールでの「街にオペラがやってくるvol.2」では、後半にこの《ウェルテル》のハイライトを上演致します。
コンサートがやってくる! - 出前コンサートのブリーズノート
きっと翌日にはそのものズバリの「ウェルテル・エフェクト」で、街中の本屋さんから「若きウェルテルの悩み」が無くなるはず!!?
そしたらこちらで紹介したKindle版をどうぞ〜〜(笑)。
「街にオペラがやってくる!Vol.1」あっという間に終演。 - mezzosoprano 鳥木弥生blog
昨年の「街にオペラがやってくるvol.1」では同じくフランスオペラの名作、カルメンをやりました。
オペラ大好きな方から、オペラ初めての方まで、色んな楽しみ方ができるおすすめシリーズです!
ぜひご来場下さい。
今週のお題「人生に影響を与えた1冊」