mezzosoprano 鳥木弥生blog

オペラ歌手(メゾソプラノ)鳥木弥生の日常、演奏会情報など。

アルベルト・ゼッダ スペシャルコンサート、いよいよ来週!

サディストの上位形態をゼッディストとでも名付けたいな、と思う今日この頃。

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今週初めからのみーっちり充実したゼッダ氏との稽古を経て、昨晩、通し稽古でした。

そして今週末は来週のオーケストラ合わせの前に予備的に稽古の日程が組まれていましたが、昼間、通し稽古の前のみーっちり濃密なソリスト稽古が終わった時に、当たり前のように「じゃ、今夜通して、また明日やって...」......

はい!喜んで!!!(笑)

 

ゼッダ氏が来日してすぐの大雪で。88歳!天候の変化についていけてる?なんて心配にもなりましたが。

お題「紅葉2016」

 

幸いゼッダ氏、怖いくらいの絶好調...。

誰よりも元気です!!

 

私が参加するロッシーニ作曲のカンタータ《テーティとペレーオの結婚》は、非常に上演機会が少ない作品。

ただ、なぜか同じくオーチャードホールでゼッダ氏が以前にロッシーニ・オペラ・フェスティバルで来日して演奏したそうで、それってホールとしてこの作品の演奏回数ギネス記録とかなのでは...?なんて気も(笑)。

 

上演回数が少ないとはいえ、ゼッダ氏とのロッシーニ恒例、マエストロ来日前に、ヴァリエーション(主に似たような形の音型が繰り返されるときに施されるアレンジ)の楽譜束がドサッと届く、というのは今回ももちろんありまして。

私なんかはなるべくシンプルな方向で最低限で済ませようとするのですが(音を増やす以外の表現で変化をつける!という言い訳?のもと!笑)......藤原歌劇団が誇るベルカントの女王たち、佐藤美枝子さんと光岡暁恵さんは、ゼッダからの挑戦に真っ向勝負!

とてつもないことになっております。

 

 

暁恵ちゃんに、こんな言葉を吐きながら、ニヤリと笑うゼッダ神。

でももっとレガートで強弱もつけてね

みたいな!!

サディスト!いや、ゼッディスト!!

 

通し稽古の帰りに暁恵ちゃんに、

「弥生ちゃんは落ちついててすごいね」

って言われたけど、いやあなた、私の2〜300倍くらい音数あるから!

《カプレーティ家とモンテッキ家》の時は二人とも同じくらいの落ちつき具合だったよ、音数に比例して(笑)

藤原歌劇団《カプレーティ家とモンテッキ家》終演! - mezzosoprano 鳥木弥生blog

 

そんな暁恵ちゃんとのDuettoがこの《テーティとペレーオ》の中にもありまして。

暁恵ちゃんは豊穣の女神Cerere(チェーレレ=ケレース)、私は結婚の女神Giunone(ジュノーネ=ユーノー、ジュノー)。

子供の頃から神話マニアの私ですが、イタリア語でCerereは一瞬ピンとこなかった、というかギリシャ神話でいうケールのことかと思って(ケールの複数形がケーレスで、ケレースと激似)。

「お!暁恵ちゃん悪役!いいなあ!カッコイイ!!」

きっとテーティとペレーオの結婚式で急に暗雲が立ち込めてバサバサッと黒い翼の暁恵ちゃんが現れて花嫁を呪い殺したり......!!

なんて思ったら全然違いました(笑)。

あらゆる意味で良い役です。

ゼッダ氏にも「君たちは女神だ!!」と言われながら稽古しています。

だからもっと女神らしく歌え、というダメ出しですけどね......。

 

そうだ!イメージを視覚化して膨らまそう!!

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なるほど(笑)

(左がジュノーネ、右がチェーレレ)。

 

あと、このカンタータロッシーニマニアの方なら「あ、これ、あのオペラのあの曲じゃん?」という聴き方ができるのも面白いかも...??

お聴き逃しなきよう...。

 

 

さてさて、今後も色々楽しみなプロダクションに参加予定の母ちゃんメゾソプラノですが、昨日チケット発売となりましたのがこちら、f:id:toriki841:20161126063700j:imagef:id:toriki841:20161126063705j:image

来年3月、ご近所、立川でのカルメン!!

なーんて私得!!(笑)

 

ご近所の方も、そうでない方も、ぜひぜひお越しくださいませ。

こちらも売り切れ必至の公演ですので、良い席はお早めにお求めください!!