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mezzosoprano 鳥木弥生blog

オペラ歌手(メゾソプラノ)鳥木弥生の日常、演奏会情報など。

サバデイ・ファランドゥラ劇場《蝶々夫人》初日。〜サバデイ日記11

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我々の《蝶々夫人》。初日、無事あけました!

こちらは終演後、舞台での記念撮影。

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あ、マエストロがいないようなので、開演前のこちらも!

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右から、マエストロ・ヒメノ(姫野、て漢字が浮かびます。笑)、ピアニスト兼たまに副指揮のアンドレア、合唱指揮のダニエル、と、スズキな私。

8年前にも歌った劇場だし、劇場での稽古も何回もあったので、初日とはいえ、割とリラックス...とはいえ、まあ、気合いは入りますけどねー。お客様を《蝶々夫人》の世界から逃さないようにするのもスズキの私の仕事!と、自負して...。

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カーテンコールでは熱い拍手、Bravaの声、指笛(イタリアでは良くない意味なので一瞬焦りましたが...)をたくさんいただき、役割を無事果たせた喜びをかみしめました。

誰よりも一番大きな拍手は、もちろん蝶々さんの森三記さんに!

実はアリア、”Un bel dì vedremo”のあとの熱狂はこのカーテンコールより凄かった!!いやー、そうでしょうね、て、思いましたけど。
いつも計算尽くの演技しかしない私も(嘘。できてない。笑)ブワッと涙が出そうになりましたので。


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こちらは蝶々さんの息子、ドローレ役のベルナットくん。母ちゃんとこの息子と同じ6歳の彼は本当に素晴らしくて、指示された演技を過不足なく自然にこなしていて、顔も小さくて可愛いし(笑)、驚きの才能!


さて、これからは1日〜数日おきにあと9回公演。長丁場です。絶対何かハプニングもあるだろうけど(笑)、蝶々さんに、作品に、音楽に、そして聴きに来てくださる皆様に真摯にお仕えするつもりのスズキでございます。

サバデイでの公演はあと2回。その後は近郊の劇場へ《蝶々夫人》お届け7回。

8年前にも同じように周ったのですが。このスペイン、カタルーニャ。どこに行っても観客の熱狂は凄まじく、歌手、そして演技者冥利に尽きる反応がいただけるのです。

公演の最中も、観客は泣いたり笑ったり大忙し。

はい。ここでクイズ。

蝶々夫人》で観客大爆笑のシーン、どこか分かりますか?

答えはそのうち書きますが(笑)。

残念ながら私のシーンではなく、すんごく羨ましくて、スズキもどこかウケ狙えないか真剣に考えているところです...。

ともかく。

こちらの観客の皆様は熱い!蝶々夫人は特に人気演目だそうで、作品自体も、蝶々さんのキャラクターも、歌う三記さんも、観客に非常に愛されているのを強く感じます。

ふと、「愛」についてTwitterでこんな言葉が目に入りまして。

この言葉自体は結果ネガティブな話で(笑)、それはそれで納得なんですけど!

でも、あるよね。「黙ってる愛」「地獄にならない愛」(笑)。

私が第一にそれだと思うのは、舞台にいるときに、聴きにきて下さる皆様と交わす愛。

私たちは歌ってるので、黙ってるわけではないですが、観客の皆様への愛を歌っている訳ではないので、それはある意味秘密の愛!でも実はかなり愛してるんですよ(笑)。必死に!!

たぶんこのブログを読んで下さっているのは日本の方が多いと思うのですが...(笑)、日本でももっともっと、この「オペラ歌手と交わす愛」が広まらないかなあ、と思って、ある意味遠回しなラブレターとしてこのブログを書いております。

今週のお題「私がブログを書く理由」


ついでに?更にについて。

蝶々夫人》1幕の愛のドゥエットの中で、蝶々さんが美しいメロディに乗せて繰り返す、ぐっとくる言葉。

”Vogliatemi bene...”

私を愛して

という意味ですが、

ラ・トラヴィアータ》でヴィオレッタが絶唱する、

”Amami”

私を愛して

とは趣が違うのです。

Vogliatemi bene は、私を大切にしてください。キリシタン文学で「ご大切」と訳されていたような愛に近いのかも。蝶々さんも改宗したし。

Amami は、身も心も奪って、というような幾分アグレッシブな愛。

どちらもそれぞれ味わい深いんですが、やはり蝶々さんには前者が似合います。可愛い...。

昨日の初日では観客の心を鷲掴みにしていた蝶々さん。

明日はどんな風に愛し愛されるのかなあ〜。