恩師、恩人との別れ。
年齢を考えたらもちろんいつかはお見送りするのは自然なことなのだけど、やはり、「早すぎる」と思ってしまいます。
充分教えをいただけた、また、充分ご恩が返せた、なんてことは、あり得ないんだろうなあ......。
「お別れの会」
素晴らしい会でしたが「お別れ」ではなくて、私たち若い(若...め?)の歌手が岡山先生についてもっと知っていくきっかけにもなったと思います。
ゼッダ先生の、岡山先生とのイタリアでの出会いからを語られたお話も感動的でした。
三浦克次さんと、本宮寛子さんの歌われた、岡山先生作曲の歌曲、素晴らしかった!笑ったし、泣いた。
また聴きたい!
ゼッダ氏が指揮したロッシーニ《小荘厳ミサ》は、ある意味全然「小」ではない名曲。
稽古期間が短かかったこともあってか、初日からズンズン押し寄せるマエストロ・ゼッダパワー。
数日前、Agnus Deiの練習中に、ソロを歌う私にどんどん迫り来るゼッダ氏と必死な私の横顔を、お隣にいた勇気あるテノールの中井亮一さんが激写してくれました。
ぜひゼッダさんの表情、ご覧ください。
《ランスへの旅》14重唱は、「公演までにもっとちゃんと稽古しとけよ!」と、岡山先生の声が聴こえてくるようでしたが...。
公演本番では別組の砂川涼子ちゃん、宮本彩音ちゃんとかとも一緒で楽しかった。
楽屋にて。演奏後、献花の順番を待ちつつ、岡山先生の思い出話とか、色々。
最後に皆で歌った岡山先生作曲の「La Partenza」では、リハーサルから分かってはいたけど涙が止まらず。
岡山先生の伴侶であられたあやさんは、やはり時折涙を溢れさせつつも、本当に立派なお姿でした。
最初にお顔を合わせた際には私の岩城賞受賞に「おめでとう」と言ってくださり、そしてなんと、岡山先生の美声を最初に認めた指揮者も岩城宏之マエストロだったというお話をお聞きしました!
まさか、そんな共通点があるとは......。
岩城さんともでしたが、私はあまり「偉い立場」の人と親しくするのが得意ではなく......お話する機会をもっと積極的に持てば良かったなあ。
岡山先生とは「ゲーム好き」とか、いくらでも仲良くしていただけそうな共通点もあったのになあ!
まあ、理由はそれぞれで、みんな思ってることだと思うけれど...
もっと長生きして欲しかったです!先生!!
えー、また頭の中で「La Partenza」が流れ始めて悲しくなりすぎたので、最後に。
息子を幼稚園のお友達のお家にあずけて「お別れの会」に行ったのですが、夕方迎えに行ったところ、お友達のY君に、
「朝と顔が違う」
と言われました。具体的に、
「目が違う」
とも。
子供はよく見てますね......。