特別お題「青春の一冊」 with P D MAGAZINE
青春時代。
が、いつだったか分からない人生を歩んでますが...。
読書というものに非常に熱中したのは小学4年生くらいから、大学生くらいまでかな。
あとは、イタリアに住んでいるときも日本語に飢えていて、よく本を読みました。
長い読書人生。
シャーロック・ホームズが大好きだったこともあるし。
人並みに?一瞬太宰治にハマりかけたけどすぐ三島由紀夫に移行したり。
ヘッセとマンにのめり込んだ時期も割と長く。
読んだ冊数が多いジャンルは母の影響で推理小説かも。夭折の女性作家、仁木悦子とか。
イタリアにいたときにはパウロ・コエーリョに、ガルシア=マルケスとか、なんかラテン系に。
まだまだ好きな作家もたくさん。
(嫌いな作家の方が多いかもしれないけど。笑)
一冊選ぶとなると......。
これかな。

- 作者: 中島敦
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1994/07/18
- メディア: 文庫
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元々は確か高校の教科書に山月記が載っていて。なんて素敵なんだろうと思って単行本を買って、他の作品にもときめいて(笑)。
こんなに素晴らしい作品を生み出したのに、名声を得ないまま33歳で亡くなったこととか...。
全てにドキドキ。
やはり一番は「山月記」。
(”キャットピープル”も”闇のパープル・アイ”も山月記のパクリだと思ってます)。
自分が寅年生まれだから、ていうのもあるかもしれないんですが、それからかなり長い間「虎」が私のハートの大きめな部分を占めていました。
というか、干支なんか知らない幼稚園児の時から「タイガーマスク」も大好きだったな。よくアニメのテーマソングを歌ってた。プロレスは嫌いだけど三沢さんはかっこいいと思ってた!
(ブログタイトルはアニメ「タイガーマスク」オープニング曲のセリフですが、エンディング曲「みなしごのバラード」も名曲......泣けます。)
関西に生まれていたらきっといつも虎柄の服を着ているか、タイガースファンだったことでしょう(ファンじゃないけど六甲おろしは暗譜で歌える!)。
あ、これは...虎?(笑)
昼下がりのサロンコンサート〜Douce France 歌姫たちの優しきフランス〜 byブリーズノート 終演! - mezzosoprano 鳥木弥生blog
何が先なのかな??それとも、人は皆虎が好きなものなの??(オブラスツォワ師匠も虎好きでした)。
ともかく。
私がどれくらい「山月記」、そして「虎」に心奪われたかというと。
まずは、授業で山月記を平易な現代文にして提出しろ、という宿題を出されたときに、
「このままで完璧。このままが一番分かり易い。何をか言わんや。」
と主張して、そのまま写して提出したり。
(現在のカタカナ用語で言うところのリスペクトですね)。
で、このままが良い、とか言いながらこっそり山月記を漫画化したり。(もちろん李徴も袁傪も超イケメン。笑).....
あと、期末テストかなんかで、成績が悪い我が芸術クラスの赤点救済のために先生が提案した、裏に将来の夢を書きなさいという課題に対し...。
ある小国の将軍になった私。「生類憐みの令」を発布し、寅年生まれなので虎を大切にさせる。失脚後、虎を愛するあまり密林の虎たちの聖地で暮らし始めるが、冬のある日、愛する虎たちに跡形もなく食われてしまう。(以上、あらすじ)。
という「夢」(笑)を綴りまして...。
なにしろ芸術クラス(音楽と美術)でしたので、他にもトチ狂った「夢」が続出していたようです。私もこれで普通でしたから!!
今思い出して恥ずかしいながらも「自分が虎になる」っていうナルシズムは無かったことにホッとしています。
「自尊心が高いひとを批判しつつ惹かれもする。なりたくはないけどとても尊重したい」
袁傪の気持ちなのかな。
(高声部をたてる低声部の気持ちとも見事にマッチ!笑)
その後も「山月記」は折に触れ読みたくなり、色んなとこで買ってしまうので、たぶんカルメンのスコア並みに何冊も持っております。
《カルメン》最終リハーサル! - mezzosoprano 鳥木弥生blog
しかし、実はひとつ気にいらないのは、「山月記」との出会いが学校の教科書だったこと。日本語も日本文学も大好きなんですが、国語(特に現国)の授業ほど嫌いなものは無かったので...。

- 作者: 清水義範
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1990/10/08
- メディア: 文庫
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私と同じように国語の授業がバカらしいと思っている方でまだこれを読んでいなければぜひ!
何故「山月記」が教科書に載ったのかなあ?教科書向きかなあ??まあ、長さがちょうど良いし、漢詩も入っていて漢文との繋ぎ??
お?こんな本が!!

- 作者: 佐野幹
- 出版社/メーカー: 大修館書店
- 発売日: 2013/07/31
- メディア: 単行本
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面白いかな?読みたい!!
けど、来月末まで日本に帰れない。
Kindle版...は、ない。
誰かサバデイまで、とは言わないけど、バルセロナまで持ってきてくれないかな......。