mezzosoprano 鳥木弥生blog

オペラ歌手(メゾソプラノ)鳥木弥生の日常、演奏会情報など。

祭!!〜サバデイ日記3

今日はサバデイに来て初めての休日でした。

まだ時差ぼけで、身体は真夜中と感じているのに、お外はまだ明るく......。


昨晩は、オペラの稽古後、特に休日前に行うことでおなじみの行事、

美味しく食べて飲む

が、やはりここスペインでも同じく開催されまして。

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右から、演出のカルレス、シャープレス役のマヌエル、ピアニストのアンナ、と、私。

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まずはレストランが開くのを待ちながら(20時半開店!)蜂蜜みたいなCervesa(セルベサ=ビール)で乾杯。いきなり恋バナに花が咲きます(笑)。

議題は「結婚、恋愛。その自由と安心感のさじ加減について」

母さんはなーんも話すこと無いんですが(笑)、こういう話だと分からないはずのスペイン語でもスラスラ理解できるのが不思議です。

唯一現在シングルのアンナの為に街行く人に視線を走らせつつ!?

その後向かったレストランは、なんと、

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イザカヤ!

8年前にはサバデイにこんな気楽な日本食屋さん無かったよ〜〜!
あればツワリでも食べれたのに......。

カルレスくん曰く、数年前までギリシャ料理やさんだったらしく...

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確かに!内装がギリシャ風!!
もうしわけ程度に暖簾!!!
(まさかコックも同じでは?!笑)

まあ、しかし今は日本料理ということで。
コースを頼んで私が解説役。

まず前菜が餃子。
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「これは典型的な中国の料理で...」

みたいなとこから(笑)。

なんか甘いタレがかかってました。餃子自分で作りたくなっちゃったなー。

でもまあ、ちょっぴりファンタジックな日本?料理を最後まで美味しくいただきました。

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こちらでは意外にも?!真面目にオペラ《蝶々夫人》を深く語り合い......特にシャープレスのキャラクターについては面白い解釈がたくさん出て!

これがどう公演に生かされるのか、楽しみです。


そういえば昨晩は...

イタリアに長くいたくせに、全くサッカーに興味のない私なのでよく分かりませんが(笑)、バルセロナレアル・マドリードの「エル・クラシコ」と呼ばれる(カルレス談)対戦があったそうで、バルセロナ中心地から20キロ離れたこのサバデイでも大盛り上がり。

バルセロナが負けたらしい(のかな?笑)ので、まだ大人しめだったのかもしれませんが、それでも太鼓の音と火花が激しく弾けておりました。

火花を浴びながらの帰り道、バレンシア出身のシャープレス、マヌエルくんが一生懸命自分の街の「火祭り」について話してくれましたが、その話は、恋バナと違ってあまり頭に入らず(時差ぼけとお酒のせいだってことで)。

でもせっかくたくさん話聞いて知らないままだと悪いからwikipediaで調べとこ。

火祭り (バレンシア) - Wikipedia


そして今日は一日お休み。

掃除、洗濯、スペイン語のお勉強(笑)。

午後から散歩に出たところ、街中にカラフルな人々が!!

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しかもドンドン増殖してる?

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ちょっと撮るのを憚りましたが、ベビーカーに乗った赤ちゃんや、マルチーズ、けっこうなお年寄りまで!

HOLI SABADELL (BARCELONA) 2016 - LA MILLOR FESTA DE HOLI DE CATALUNYA!!

今調べたら、どうも、こういうお祭り(ホーリー祭)だったようです。

Festa de colors de primavera Holi Sabadell yupiiiii - YouTube

参加すれば良かった!!?


さてさて、明日はまた稽古。衣装合わせもあるのかな?

ゆっくり寝たいけど、早く寝過ぎないようにしなくては...。


L'heure espagnole〜サバデイ日記2

L'heure espagnoleは、ラヴェル作曲の1幕もののフランスオペラのタイトルで、「スペインの時」、「スペインの時計」などと訳されますが、私が話そうとしている内容に沿わせるなら、

「スペイン時間」かな。

でもそれをフランス語にするなら、L'heureじゃなくてL'horaire espagnoleかな。

あ、私の話はオペラとは全く関係ありません!!(歌いたいけど)。


お題「マイルール」

さて。

私はとりあえず稽古には遅れない主義(当たり前)ですが、他の人に比べれば、割とギリギリでも平気な方です(自分の都合だけを言えば...笑)。

そんな私ですが。

昨日は異国の地で8年ぶりに行く稽古場に、しかも魅力的なショーウィンドウに誘惑されながら向かい...。(なぜかドレス屋さんが非常に多い!)

結局11時からの稽古でちょっと焦りつつ着いたのが10分前。

すると!!

まだ誰もいませんでした!!(笑)

私が事務所の方に稽古場の鍵を開けてもらい、稽古場の隅にあったシーズンプログラムなどを眺めながら待って...。

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(実はプロフィール出し忘れたんですが、どこかから探して下さったんですね〜)。

そして、次の人(ゴロー役キャリア40年以上の偉大なJosep Ruizさん!)が来たのが11時2分前。

蝶々さん役の森三記さんが11時ちょうどくらいに現れて。

他の方々は向かいのバールでカフェをしていたらしく、指揮者、ピアニストも含め、ゆーっくり到着。

これがスペイン時間か!

と(笑)

いや、たぶんスペインでも大劇場ではそんなことないと思うんですけど。あとここも、オーケストラや合唱が入ればちゃんと時間通りに始まると思うんですけど...。

私の地元にも「七尾時間」というのがありまして、だいたい何でも30分遅れなんで、まあ、それに比べれば早いかも??


しかし、

11時から14時までの音楽稽古。

16時から20時までの立ち稽古。

(期待したシエスタ時間は意外と短かった!)

と、スペインにしては(偏見か)なかなか勤勉なタイムスケジュール?で、みっちりと稽古。

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カフェタイムが各稽古中に一回ずつ。

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私のお隣が「スペインでゴロー役と言えばこの人」と言われる、マエストロ・ルイス。

音楽稽古も暗譜!今はまだ稽古に参加していない役の部分も声種関係なく歌ってくれる(笑)《蝶々夫人》の生き字引!?

オペラを始める前はサルスエラの歌手だったそうです。1960年代の話。


さてさて、こんな感じで、母ちゃんの「スペインの時」は流れております。

文明の利器、wifiskypeのおかげで毎日息子の顔も見れるし。

ハモン(ハム)も旨い!!

街の都会度もちょうど良い感じ。面白いお店も......。

まだ少し時差ぼけ中ですが、今日は午前がお休みなので街歩きを楽しもうかな!

到着。〜サバデイ日記1

カタルーニャ州バルセロナ県、Sabadell。

今まで何度か「サバデル」と表記したかもしれませんが、現地発音に則して「サバデイ」といたします。

私がこちらに来るのは2008年、今回と同じくプッチーニ蝶々夫人》の公演以来。

いざ、スペインへ!! - mezzosoprano 鳥木弥生blog

CDGにて。 - mezzosoprano 鳥木弥生blog

昨日は結局、バルセロナ行きのフライトが1時間半ほど遅れ、しかも機内で待たされたのでちょっとしんどかったのですが...。

大雨だったパリを離れ、空と海が輝くバルセロナに近づくと、気分も一新され、なんだか超元気に!!

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8年前にもお世話になった演出家のカルレス・オルティスさんが空港までお迎えに来てくれて、再会を喜びつつ、一路、サバデイへ。

車で20分くらいかな?前には無かったIKEAを中心とした商業施設群ができていた高速の降り口を抜け、街の中心は8年前と変わらず!

前回も長く滞在した、同じアパート。ベランダからの風景も変わらず!

「今日は一日、懐かしい街を散歩して、体を休めて明日からの稽古に備えよう!」と思っていたのに、会話の流れでうっかり「今日は稽古ないの?」とカルレスくんに聞いてしまい...。

カルレスくんもカルレスくんで、「じゃあ4時に!」って...。こんなことなら、さっき調子どう?て聞かれたときに張り切ってムイビエン!(最高!)なんて答えなきゃ良かったと思いつつ(笑)。

アパートを見回し、まずはこれから1ヶ月半の生活に必要なものを買いに。家具や食器は揃っているとはいえ、けっこうな買い物。

これはもう、引っ越しですね。

お題「引っ越し」

大きなスーツケースの中身をあけても全くうまり切らない、普通に5人家族くらいが住めそうなアパート。

なんか、色々持って帰れもしないものを買ってしまいそうで怖い...。


そして、やはり懐かしい稽古場で、16時から19時まで、軽く《蝶々夫人》第一幕の稽古。

共演者の皆様のこともおいおい書きたいと思いますが、楽しく?(悲劇だけど!)良い舞台になる予感。

そういえば、ここ、サバデイ。

何年か前にこちらのフラッシュモブ動画が話題になりました。

知人がみんなFacebookなどでシェアしていて、観てみたら、なんだか知ってる場所!知ってる人!!

ご存知でない方はぜひこの機会に(笑)ご覧ください。

ちなみに、この動画で指揮をしているハンサム指揮者さんが、今回の《蝶々夫人》の指揮もされる Rubén Gimenoさんだと思われます(未確認)。

Som Sabadell flashmob - BANCO SABADELL - YouTube

この動画にも写っている素敵な広場、街の様子などもこれからお伝えしていたいと思いまーす!

何かサバデイについて知りたいことがあるかたはコメント欄に!(いるかな?笑)


さて、今日は11時からまずは音楽稽古。

時差ぼけで3時から起きてる身には意外と?ハードですが...(笑)

たぶんシエスタ(昼寝)休憩はあるでしょう!!

約束通り、ヌテッラと愛し合ってから、稽古に向かいます。

Associació Amics de l´Òpera de Sabadell - Representacions - MADAMA BUTTERFLY

CDGにて。

パリに到着しました。

いざ、スペインへ!! - mezzosoprano 鳥木弥生blog

現地時刻、朝の5時。

息子が生後5ヶ月のときに一緒に来て引っ越し(引き上げ)をして以来なので...5年...6年ぶり?

ですが、パリに住んでいた時も、イタリアに住んでいたときもほぼ必ず乗り換えで、非常に頻繁にこの空港を利用していたので(フランスにいる人はエアフランスを悪くいいますが、アリタリアよりは百万倍ましなので。笑)、まだ、「ただいまー」って感じが残っています。

アナウンスが入る前のメロディーがどう聴いてもテンポ早めなDon't cry for me argentina〜♪なのも変わらず...。(誰か思ったことないかな?)

色んな思い出があるシャルル・ド・ゴール空港

現在の夫に繋がる出会いがあったのも、確か、今まさに私がいるこのTerminal2Fでした。

あと、早朝ということで思い出すのは、やはりその時早朝について、何か聞こうと空港職員の女性に、

Excuse moi...(すみません...)

と話しかけたら、

ああん?Bonjourだろ?今は朝だ!まずBonjourと言えー!!

と、ブチ切れられたこと。

理不尽だなあ、と思いつつも、それからちゃんとボンジュールから言ってます(笑)。

今回も、ロングフライトも滞りなく、快適で。

出発前にこんなこともありましたが。

あとはバルセロナまで2時間のフライトと、まあ、心配があるとしたら、荷物がちゃんと届くか、だなあ。

せっかく頑張って荷造りしたし!!笑


山口佳子さま、可愛い風呂敷と足袋ありがとう!

プライズ部長(さとみちゃん)、BBQ隊長(料理がうますぎる会社員。笑)、そして夫からのLongchampバッグもたためて旅に最適な上にちゃんとオペラのスコアも入る大きさ!!さすが分かってる〜。色も素敵♡


それにしても...。

今年の誕生日も、皆様のおかげで楽しく過ごさせていただきました。

まずは前夜祭もあり。

誕生日前日の想いと、初体験。 - mezzosoprano 鳥木弥生blog

そして誕生日当日。27日。

一応、サプライズパーティーですが、夫に「みんないつ来るの?」と聞いたら、「お昼頃かな?」と(笑)。

それでもすっかり油断して昼寝をしていたら、まず夫の高校の後輩で私はいつもお仕事でお世話になっているチェリスト高麗さんがいらしてくれて......。最近よく人に寝ぼけ顔(または寝顔)をうっかり晒すことが多いような...。気をつけねば!

その後、本隊到着。

さとみちゃんが「特別ゲストが屋上にいる」というので、「たかたんだったら突き落とす」と言いながら屋上へ。

ある意味当たりでしたが(笑)、夜なべしてさだ面を作ってくれ、貴重なたかたんママのさだまさしカセットコレクションとラジカセを持参して誰も知らない、私だけが歌えるBGMを提供してくれたたかたん、感謝です。

そんなわけで?まさかのピンクボブカツラやティアラ、羽で着飾らせていただいての、屋上BBQ。

どんどん人が増え...。

佳子ちゃんは南こうせつのお面でくる予定だったんだっけ?松山千春だっけ(笑)?結局素顔でしたけど。

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隣の市民プールからも視線を感じつつ。美味しく、楽しく...。

さとみちゃん手作りのスペアリブと辛い鶏!最高でした!!!

前夜祭も一緒だったなおちゃんもまた来てくれたし♡

オペラシティでのカルメンでナレーターをしてくれた大隣さやかさんも、42歳の私の肌に嬉しいボディミルクを携えて来てくれて(笑)、ありがとう!!

◯◯で養蜂家な狩人さんが持って来てくれた鹿肉とハチミツも美味かったなあ〜〜。

息子の初恋のピアニストあやっちも、可愛い娘ちゃんと美味しいチーズと共に。どちらも嬉しかった!(笑)

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さらに、夕方、家の中に入ってからバリトン大ちゃん、ソプラノつっちーが参戦。

重いもの(ハチミツセット)と生もの(バラ)を下さり、残念ながら旅支度には入れられませんでしたが(笑)、素敵な贈り物をありがとうございました!

お題「プレゼント」

そして、夫秘蔵のチェロを高麗さんが弾いてくださり、キーボードも持ち出し、大音楽会に〜〜!!贅沢空間...。

ケーキも(あと、きのこの山も)非常に!美味しかったし!

その上、おうちパーティーがはねたあとには、フラメンコ仲間(+α)にも国立にある大好きなお店でお祝いしていただき。

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長く、楽しいお誕生日当日でした!!

これが、2日目(笑)。

翌日、3日目は一応、TJM多摩ジュニア・ミュージカルのお疲れ会の気持ちも軽くある感じで...。

多摩ジュニア・ミュージカル第一回発表会&ファミリーコンサート!終演! - mezzosoprano 鳥木弥生blog

ママ友たち、子供たち、飛び入りで私の教え子、そしておっしー(前日も見たきもする?)が参加して、メインは皮から手作りの餃子!!そして昨日の残りの肉!!

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あ、餃子の精がいる?!(笑)

発表会で素晴らしいナレーションを聞かせてくれた清水生子ママ持参の五平餅も、子供には人気イマイチでしたが(笑)、焼くの楽しかったし、美味しかった〜!

そして、3日間の締め、後夜祭は、カラオケ大会と相成りました。

こんなハレ(非日常)続きで出発してしまい、むしろスペインでの日々がケ(日常)となる予感!?

明日から稽古が始まり、《蝶々夫人》初日は4月20日です!!

Associació Amics de l´Òpera de Sabadell - Representacions - MADAMA BUTTERFLY


いざ、スペインへ!!

空港へ向かっています。

以下、先ほど自宅から駅まで乗ったタクシーの運転手さんとの会話。

運「パスポート持ちましたか?一番大事ですからねー」

私「(?!まあ、この荷物は海外だと思うよね)そうですね...(ガサゴソ)、あります!ありがとうございます〜」

運「......スペインですか?」

私「!?!...え??は、はい」

運「(笑)すごいでしょー。いやー、前にもお乗せしたんでね。誰だかすぐに分かりますよー。本場でやられるんですね?」

私「...?本場というか、まあ、はい」

運「あれ?え?もしかして、プロですか??」

私「あ、はい、まあ。仕事で行くので...」

運「へえ〜!!じゃあテレビとか出てることとかもあるんじゃないですか?」

私「はあ、まあ、たまに公演が放送されたり...」

運「うわー!知らなかった。この間BSで特番やってましたよー」

私「オペラのですか?」

運「いえいえ、本場の、スペインの」

私「あー、スペインの...」

運「フラメンコの

私「???」

運「確かに、背も高いし、ダンサーっぽいですよね。プロだったんですねえ...」

私「あ、あー、良く言われますー...」


フラメンコ教室の行きか帰りに乗せていただいたことがある運転手さんでした。

ちゃんと誤解は解きましたけどね(笑)。


まだ誤解されている方がいるとあれなので、はっきり書いておきますが、私はオペラ歌手です!

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あ、間違えた。

これはフラメンコの発表会のときの...(笑)

それはフラメンコに始まり、フラメンコに終わる。発表会&立川フラメンコ - mezzosoprano 鳥木弥生blog

スペインには、プッチーニのオペラ《蝶々夫人》のスズキ役を歌いに行きます。

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これは、昨年の銀座オペラ。


8年前の再演で、当時は今年小学生になる息子が私のお腹の中にやってきたばっかりでした。

Associació Amics de l´Òpera de Sabadell - Representacions - MADAMA BUTTERFLY

あと1、2年再演が早ければ銀座のときのように息子と共演もできたかなあ、なんて思いつつ(笑)。

いや、でもかなり大変だったからな。

「蝶々夫人」の息子役。 - mezzosoprano 鳥木弥生blog

しかし!

共演はしないものの、今回の旅は私の公演が半ば終わった頃に息子もスペインに来る予定。

お腹の中で吸ったスペインの空気、息子は覚えてるかな??

あと、フラメンコ教室で先生に習ったスペイン語、覚えてるかな?(笑)

Tengo hambre(お腹すいた)

と、

Donde esta el bano(トイレはどこですか)

これさえ覚えれば生きていける!?


私はせっかくだからもっとスペイン語できるようになって帰りたいなあ。

先ほどまでちょっと不安になっていた母ちゃんですが...。


タクシーを降りて自分で荷物を運び始めたら、スイッチ入りました!!

私、こういう人でした!!!(笑)


スペインはフラメンコの本場でもあるし(今回行くのはバルセロナ周りなので厳密には違うかもしれませんが)、大好きな国。


また呼んでいただいたご恩返しに、いっぱい泣かせてくるぞ〜。


お題「行ってみたい国」

誕生日前日の想いと、初体験。

小さい頃から色んな方に「大器晩成型っぽいね」と言われ続けた(笑)、つまりノロマを絵に描いたような私も、明日で42歳になります。

「晩」にはまだ早い気もするけど、24、5で歌い始めてまあまあ経ってる。「成」は全然してない。だいたい「大器」かどうかも分からない!(笑)

でも、私が唯一自信を持って言えるのは、世紀のメゾソプラノ2人、バルビエーリとオブラスツォワを師匠に持ち、ものすごく愛情をかけて、厳しくも激しく(笑)、教えをもらったこと。

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この二枚は2人がそれぞれすごく気に入って自宅のいいとこに飾っていた写真。
左がバルビエーリのカルメン、右はオブラスツォワのシャルロット(ウェルテル)。

私自身は、こんなに愛されているのは、私の性格が良いからに違いない!と信じていたんですが、それを人にいうと、必ず怪訝な顔をされ、「え?」「はあ?」と言われ、ついには後に私の夫となる人に、
それはむしろ思い上がりだ!君には単純に歌が上手いという以外の美点はない!
と...。

いや、確かに彼女たちに何か貢献したなんてことはひとつもなく、歌を教えてもらい、色んなチャンスをもらい、色んな場所へ連れて行ってもらい、ご飯を食べさせてもらっていただけなのですけど...。
(オブラスツォワに食べさせてもらったキャビアやきのこスープ、バルビエーリの作ったトンノのパスタ、バカラ、豚ローストと付け合わせの玉ねぎとジャガイモ...忘れられません!)

でも、なかなか自分が「歌が上手い」なんて思えず(笑)。だいたい師匠たちが偉大すぎるし。

とはいえ、いつまでも自信が無いのでは聞いてくださる方々に失礼だし、だいたい私は自分のやれるだけのことをやっているのか??
と、いうのが、私が42歳を前に感じた疑問。

楽譜に向かって作曲家の意図を汲み取ろう、書かれたものを最大限に再現しよう、作品のあるべき姿を見せよう、役柄にふさわしい声を出そう、観客にいつもフレッシュな表現を届けよう!
......そういう努力は、時間の許す限りしているつもりですが、もしかしてそれでは、足りないのでは??という疑問。

なんというか、芸術家として「大成」するためには、ある意味もっと「ダーティーな努力」(笑)が必要で、狡猾でなくてはいけないのでは?という...?

思えば、師匠たちも人生においてそんな部分があることを匂わせつつ、いつも「でもあなたはそのままでいてね」というメッセージをくれていたような気がします。

つまり、結局、私は師匠たちの遺志通り、42歳になっても、きっとこのままなんですが(笑)。

こんな母ちゃんメゾソプラノを必要としてくれる方々のために、この身を捧げようと再認識する、誕生日前夜でした。


さてその3月26日は、友人のチェンバリスト水野直子さんと一緒にオーチャードホールへ。
山田和樹マエストロ指揮マーラー交響曲第6番を聴きに行きました。
先月、山田マエストロと《カルメン》でご一緒したご縁で。


しかし、私にとってシンフォニーを聴きに行くのはある意味チャレンジ(笑)

少し前に、少し話題になった、こんなこともありましたが...。


シンフォニーに関しては、自慢じゃないけど完全に素人な私。幸い?周りにうんちくを語る方はいませんが、割とオケ好きな夫も「マーラーは長いからなあ」と言うし!!
実は寝ちゃったりするんじゃないかと思っていました。
ちなみに私の隣にいたスコア持参のマニア風な方は、途中かなり寝てましたけど(笑)

もっとちなみに、夫の弾くチェロは、もしも私が聴いたら別れが訪れるレベルらしく、聴かせてもらったことがありません。天使のラッパか、マンドラゴラの叫びか......どんな音なんでしょうねえ!


えー、ところが、私、寝ませんでしたし、控えめに言って、めっちゃ楽しみました。

初めて聴くのに(恥ずかしい?笑)、何故か「そうそう、こう来るよね〜、そう思った!」というデジャビュならぬ、デジャエクテ(すでに聴いた)感?を楽しんだり、逆に意外性に痺れたり、単純にかっこいい〜〜、と思ったり。

曲中にハンマーが出てくるのですが、最初のマエストロによるトークでそれを聴いてから、

ハンマー→Il Trovatore(鍛冶屋の合唱)→ヴェルディ

と連想したせいで(全然ハンマー違いですが)、一応同時代も生きていたヴェルディマーラーの共通点を探したり、このマーラーのようにヴェルディを洗練させた解釈で演奏するのはどうだろう?と色々想像してみたり(ちゃんと聴いてない!?笑)。

3楽章以降は特に、いないはずの合唱やソロの歌い手がいるような気がするほど「歌」を感じて、本当はない歌詞まで聴き取れるような、クリアな情感が溢れる演奏でした。

ハンマーは本当、痺れました!!(笑)
演出?も良かった。

実は母ちゃん、中学でブラスバンド、高校はオケでホルンを吹いていたのですが、久々に吹きたくもなったよ〜。

ちなみにプログラム前半は武満徹ノスタルジア(OEKではお馴染みだけどほかでは初めて聴きました)で、そちらも扇谷泰明さん(年末、九響第九でお世話になりました!)のソロも含め、引き込まれる演奏でした。

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昨年12月の《仮面舞踏会》で「ウルリカ通りまーす!」と軽トラ扱いされていた以来の、オーチャード楽屋にて(笑)、山田マエストロと。


そして、帰りにはやはりシンフォニー初心者で、「舞台にあんなにたくさん人がいる!」と言っていた(笑)古楽女子、チェンバリストのなおちゃんと、初体験の喜びを語りつつ、美味しいお酒を楽しみました。
(あと、来年の古楽女子演奏会の計画も!)


さて、夜が明ければ私の誕生日ウィークとなります。


いったい何が待ち受けているのでしょうねえ〜(笑)。

スペイン行きも迫ってきたから、荷造りも頑張らねば...!!

あ、ついでに?なおちゃんのカスタネット姿も出しとこうっと。似合うよ!

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多摩ジュニア・ミュージカル第一回発表会&ファミリーコンサート!終演!


お題「登りたい山」

登りたい山、それは、すべての山!!

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ディズニーソングの第一部。

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二部は「サウンド・オブ・ミュージック」ハイライト。全員で「すべての山に登れ」を歌って無事大団円を迎えました。

スーパーハイライトとはいえ、サウンド・オブ・ミュージックという名作中の名作を演じきったTJMの子供達。私も知識も何もゼロからのスタートで、一世一代の?マリア、頑張りました。ミュージカルは昔から好きなんですが、子供の頃から子供が嫌いで(笑)子供が出てくる話に全く興味がなくて、サウンド・オブ・ミュージックもほぼ観たことも聴いたこともなく...。

頼みの綱はミュージカルもお得意な、子供達を虜にするハーメルンの笛ふきバリトン、おっしーこと押川浩士さん、そして、今回もナレーションを担当してくれた、いつも頼りになるママ友の清水生子さん(私の髪型の面倒まで!ありがとうございました〜)。

お二人のおかげで、滞りなく(たぶん。だいたい。笑)舞台が進行しました。

私は当日リハーサルまで歌詞があわわわわとなったりしていましたが、「思い出しながら歌うからテンポゆっくりめで!」という私のワガママに応えてくれた若いながらに百戦錬磨のピアニスト、大園麻衣子さんのおかげもあり、なんとか!(笑)

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TJM、多摩ジュニア・ミュージカル設立から1年弱。

まさかみんな、こんな立派になるなんて!!というの完全な贔屓目なんですが(笑)。

発表会が近くなるにつれ、みんなの団結力が自然にものすごく強くなり、大きい子が小さい子を上手に助けてまとめていく姿に、ある意味先生負けたよ!ってくらい、感動したりもしました。

もちろん歌もダンスもお芝居も、もっともっと上手くなって欲しいのだけど、何よりもみんなののびのびとした良さを無くさないままに成長して欲しいなあ、と思っていて、本番では本当にそんな、みんなの素敵な部分が出ていたと思います!お客さんも喜んでくれてました。

おっしーが直前に言っていた、

「君たちが今お客さんに見せれる一番いいものは笑顔だから、笑顔を忘れないように!」

というのがけだし名言で。

みんな、他はまだまだだからねー(笑)

私も笑顔磨こう、と思いました!?

しかし、子供たち、特に少し大きめの子達の意識はすごく高くて、サウンド・オブ・ミュージックも映像をしっかり観たりしていたらしく、発表会のあとのファミリーコンサートで私がマリア先生から一転、毒々しい(笑)赤と黒のドレスに着替えたのを見て、「男爵夫人になった」と、サウンド・オブ・ミュージックネタでツッコんできまして!

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(大園さんも毒々しい紫のドレスにお着替え。笑)

感心させられました。


ファミリーコンサートの方は、子供達は会場で盛り上げてくれて、恒例のオペラ歌手が本気で歌う鬼のパンツや、オペラアリア、みんなで一緒に歌うコーナー、おっしーモーツァルトによる無言リズムコント!?など、やっぱり大盛り上がり!

賑やかで素晴らしい1日になりました。

そして、終演後にはまたまた素敵なサプライズ!みんなの寄せ書き付きワイン型色紙と、みんなの笑顔が詰まった写真立て!!

嬉しい〜〜!!!

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大変な1日でもありましたが、しっかり報われました。頑張った子供達、惜しまず協力してくれたお父さんお母さんたち、素晴らしい共演者の方々、皆様に感謝♡

楽しかったね!くせになりそうでしょ?笑