mezzosoprano 鳥木弥生blog

オペラ歌手(メゾソプラノ)鳥木弥生の日常、演奏会情報など。

駒ヶ根高原音楽祭〜富山へ

ご縁というのは不思議なもので、佐野成宏さんとは、私がまだペーペーのペーの頃、もちろん私に息子なんて影も形もカケラも無い頃に(笑)、佐野さんとソプラノ森麻季さんの豪華なクリスマスコンサートに一曲だけ出演させていただいたのが出会い。

その後、気さくなスター佐野さんと家族ぐるみで、日本でも、イタリアでも、フランスでも、主に一緒に美味しいものを食べ、お買い物したり、たまに共演の機会もあり...というお付き合いがが続いておりました。

それが、時が経ち、息子もまた佐野さんのコンサートで歌わせていただくことになるという、こんな運命は、いったいいつどこで生まれたんでしょう??

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お題「思い出の一枚」

佐野さん、ピアニスト河原忠之さん、バリトン宮本史利さん、そして錚々たるメンバーの弦楽五重奏アンサンブル・ミノーブルさまと。

母ちゃんもなかなかご一緒させていただけないような素晴らしい音楽家の皆様との共演で、プッチーニ《トスカ》牧童の歌を歌いました(三幕冒頭から佐野さんが歌う星は光りぬまで、というスペシャル)。

小学二年生の夏休みの思い出としてはかなりのものではないかと思います。

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#駒ヶ根高原音楽祭 オープニングガラコンサート#トスカ 第三幕よりカーテンコール、最後小走り。笑

 

会心の出来だったらしく、歌い終わって袖に帰ってきた時にはガッツポーズ(笑)

「上手だったよ。本番がダントツで良かった」

と、褒めたら、

「でもまだまだママには敵わないよ」

て、まるでお世辞でへりくだったような口調で!!

完全に調子に乗ってます......。

しかし、実は歌う15分前にいきなりいびきをかきはじめて!

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蝶々夫人》の悪夢再び?!?と思いましたが、

「蝶々夫人」の息子役。 - mezzosoprano 鳥木弥生blog

緊張していないふりをしつつ、実は緊張して待ち疲れた風ではあったので、5分寝かせてみよう、と思って静観していたら、4分後にバシッと目を覚まして「何分寝てた?!」と焦ってました。心配しなくてもちゃんと出番前には叩き起こすって(笑)。

 

本当に楽しくて素敵なコンサートで、私も息子の出番後は客席で聴かせていただいたのですが、お客様もとっても喜ばれていて。

翌日からマスタークラスが開催されている駒ヶ根高原音楽祭。今年が第4回。前々から行ってみたいと思っていたのですが、こんな貴重な機会でお伺いできて幸せでした!

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終演後、ヴィオラの御法川雄矢さんお手製の六文銭兜をもらってご満悦の息子。

 

駒ヶ根は本当に素敵なところで、宿泊先もすごく感じがよく、温泉も、いいお湯でした!

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ご飯も美味しくて、散々楽しみ...

私の地元、能登や金沢に佐野さんがいらっしゃってお食事する時なんかに心の奥底で「長野にはこんなに美味しいものないでしょう?」と思っていた(口にも出ていたか。笑)ことを反省致しましたよー(笑)。

またぜひ伺います!!

 

さてさて。

駒ヶ根から帰った翌日には母ちゃん、今度は一人で金沢〜富山へ。

 

 

出発の朝にはなんだか珍しい出来事もありまして、バッタバタでしたが...。

https://www.instagram.com/p/BYK23A7nfP0/

#NHK #ひるまえほっと が取材に来た!!うちの惨状、本当に映して大丈夫なんだろうか...笑

(9/4放映予定!)

 

せっかく地元なのに家族で来れなかったのは、息子の小学校、新学期が8/25スタートだったから!はや!!!

 

大好きなんだけどなかなか歌う機会がないヴェルディ《レクイエム》(数年前に仕事被りで泣く泣くお断りしたのをいつまでも根に持ってるくらい。笑)!

なんと

北陸初演

だそう。

大学同級生ソプラノの砂川涼子さん、バスの伊藤貴之さんはオーケストラ・アンサンブル金沢初登場。テノール所谷直生さんはついこの間オペラ「死神」でいらしていたそうですが。

そして、山下一史マエストロ、というすんばらしい布陣。

https://www.instagram.com/p/BYN5YR_HtPy/

#ヴェルディ #レクイエム オケ合わせ1日目終了。ナイスメンバー!!#山下一史 #砂川涼子 #鳥木弥生 #所谷直生 #伊藤貴之

ひと公演とはもったいない...。金沢、能登、福井でも公演できたら良かったのに!!

そしたらソースカツ丼食べれたのに!

(駒ヶ根のガロと福井のヨーロッパ軒食べ比べ?!)

 

貴重なひと公演。せっかくの素敵な皆さまとの共演。大切に歌います。

 

 

東京交響楽団「三人の会」、そして黛まどかと千住明の世界

美人は3日で飽きる、と言いますが、その美人がもし自分を優しい気持ちにさせてくれたり、想像力を掻き立ててくれたり、そのうえちょっぴり小悪魔だったりしたら、絶対飽きないと思うんですよ。

黛まどかさん台本、千住明さん作曲のオペラ、

滝の白糸

は、まさにそんな存在。

一見(一聴)して美しい!と思わせるキャッチーなメロディーや歌詞に溢れていて、そして、知れば知るほど夢中になれる作品。

初演は2014年。

再演が2015年。

オペラ《滝の白糸》再演から、再々演に向けて! - mezzosoprano 鳥木弥生blog

今回は序曲と3幕のみの、演奏会形式でしたが、非常に興味深いプログラムの一部として演奏されたこと、これもまた素晴らしいことだと思いました。

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前半もできれば客席で鑑賞したかったけれど、残念ながら楽屋でモニター鑑賞。

三人の会 - Wikipedia

 

そして私達の滝白

当初3幕のみの予定が、序曲が追加され、お客様にとっては今回演奏されない1、2幕の雰囲気もなんとなく感じていただけるような気もするし、良かったと思うのですが、私にとっては、これが少々困ったことに......。

 

この滝の白糸、原作は泉鏡花の「義血俠血」という短編小説ですが、

 

外科室・海城発電 他5篇 (岩波文庫)

外科室・海城発電 他5篇 (岩波文庫)

 

「滝の白糸」とタイトルを変えられ、何度も映画化や舞台化されているのはドラマチックでやるせないストーリーが時を超えて人々の心を捕らえて離さないからでしょう。

身分違いの恋、水芸、殺人、裁判シーン......キーワードで見ただけでも、よく出来たドラマだなあ、と、つくづく思います。

そんな、感動必至のお話に美しいことばとメロディーが与えられたオペラ版、滝の白糸。

歌っている方も、どうしても心をもっていかれちゃうのです。抑えようもなく涙が流れてしまったりするのです。

舞台装置、衣装や演出付きの公演であれば役に入っている以上、何でも流れるままにしておけばよいのですが(笑)、今回の演奏会形式では、音楽を聴いてもらうため、というのが主だと思うし、お客様も一幕から観ているわけではないし、プログラムにも書いてあったとはいえ、皆さんがストーリーを追えているかどうかもわからず......あと、舞台が明るいし!

指揮者の横に正面向いて座ってるソリストがずっと泣いてる。

て、ちょっと、どうかな、と思いますよね(笑)。

二日間のリハーサル中はやはり堪えきれず何らかのポイントで涙がだばだば流れてしまっていたんです。

で、もう、いっそ今のうちに泣いておこう、そんな自分にドン引きして、本番は泣かずに済むに違いない、と。

実際リハーサル1日目よりは2日目はちょっと我慢が効いたので、慣れたかな、と思っていたんです。

ところが、事前のリハーサルでは聴いていなかった序曲を当日リハーサルで2年前の再演以来久々に聴いたら、やっぱり慣れが足りなくて!!

それでも本番は我慢しきったぞ!と、思っていたんですが......。

「母ちゃん、序曲から顔が泣いてた」

と、方々から言われてしまいました。

もちろん、役として満面の笑みであるはずがないし、せっかく2年ぶりにやってきた、大好きなアリアを歌う機会、ただ歌うのではなくしっかりドラマを感じてもらわないともったいない!というプロ意識として、欣弥の母として、そんな顔になってたんだと思いますが?!......

まあ、結局フィナーレ近く、彰子さん白糸のフレーズで涙を我慢しすぎて鼻水が出始めましたけどね(笑)

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滝の白糸こと水島トモこと、中嶋彰子さんと。

何だろう、黛まどかさんの詞には素直に、そしてしみじみグッとくるし、千住さんの音楽と中嶋さんの歌にはうっかりヤラレタ!て感じで泣かされるんですよね。滝の白糸のクセになる小悪魔性の秘密かもしれません。

お題「最近涙したこと」

 

そして、今回は豪華な二期会ソリストの面々が便宜上合唱内ソリスト、と呼ばれるパートを歌い、また、合唱を東響コーラスが歌ったのは、フレッシュな風を感じられた一因かも。全然フレッシュじゃない、初演から参加の清水那由太さんもいましたけどね(笑)!再演では別役だったので初演以来の那由太出刃打ち、三幕だけで出番が少なく残念でしたが、聴けて嬉しかった!

 

とかく思い入れというのは、物事をより複雑にしたりもしますが、このプログラムを熱く推し進めてくれた大友マエストロが、その熱い思い入れを隠そうともせずに、初めてこの作品に携わった方々とも非常に力が入ったリハーサルをやった効果は、本番にしっかり結実していました。

皆さん本当に素晴らしかったし、終演後は大友マエストロ、千住さんも交えてみんなで打ち上げをしてすごく楽しかった!

すでに初日リハーサルでびっくりするほど準備万端だった白糸一座初参入の皆様に、大友マエストロがかけていた「こんなにしっかり準備してくれてありがとう」という言葉には、本当に心がこもっていて。

でもそこで満足せずに更に作品をより良く伝える方向を目指し続けたマエストロに、私も魂を込めた「ありがとうございます」という気持ちでいっぱいでした。

普段は指揮者に「ありがとう」とか言われても、ひねくれ者の私は、

(別にあなたのためじゃないし...)

なんて思ってしまいがちなんですけどね(笑)。

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大友直人エストロと。そして、千住明さん、村越欣弥こと、高柳圭さんと。

 

新たなメンバーを得て、白糸一座は更に結束を深めた様相!

見よ!この、都内某所?でのギュウギュウ打ち上げ(二次会)。

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初演、再演の演出家、十川稔先生と、合唱内ソリスト、特に車屋さん役で大活躍した宮下雄貴さんは演奏会から見に来て下さり、やはり初演、再演で南京出刃打ちを演じた森雅史さん、再演で口上の芸人を演じた髙畠慎吾さんも二次会に駆けつけてくれて。

オペラ「滝の白糸」一座会。浅草にて。 - mezzosoprano 鳥木弥生blog

↑この時、すでにいっぱい人が集まったなー、て感じでしたが、どんどん増えてます(笑)。

 

再再演の時には宴会場でも借りきらないと一座会が出来ないのでは......??

 

さてさて。そんな熱い、狭い夜が明け、母ちゃんは今、涼しくて広い、長野県の駒ヶ根に来ております。

こちらも、ある意味母ちゃん役として来ているんですが、まあ、そのお話はまた(笑)。

 

母ちゃん、次の本番は次の日曜日、こちらの公演です。ヴェルディ《レクイエム》。

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そしてそして、ついにこちらも近づいて来ましたーーー!!!

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https://www.facebook.com/events/218007038673240??ti=ia

おかげさまでラストスパートのチケットお申し込みが増えて来ておりますが、まだお席、あります!遠慮せずにご連絡下さい!!

明日明後日あたり、Facebookイベントページに全プログラムを載せたいと思いますので、ぜひ覗いてみてくださいませ〜!!!

 

母ちゃん的おまけ。

https://www.instagram.com/p/BYD_tQPHrxo/

息子(実)が、息子(仮)の楽屋に入り浸って帰って来ませんでした。#オペラシティ #滝の白糸 #村越欣弥

 

おおいたプレミアム・ガラ・コンサート、終演。

まさにプレミアムな経験すぎて何から書いて良いか分かりません。

大分駅前のホルトホールでただ一夜、行われたこちらのコンサート。

イタリアから、というか世界中飛び回る超第一線バリトン、ロベルト・フロンターリ氏を迎え、他、またこれがいーい感じの歌手が集まり、いーい感じのピアニストと、すんごい、いーい感じにオペラガラをやるという(笑)、スペシャル企画。

フィレンツェを中心に活躍中のバリトン、渡辺弘樹さんにお声をかけていただき、仲間に入れました!

やったー!

私がフィレンツェで劇場の研修生をしていた時に出会い、いい人すぎて裏があるんじゃないか、と思ったくらい(嘘です。笑)、包容力があって自然体なのに歌うとすごい弘樹さま。

そんな彼を「兄弟」と呼ぶフロンターリ氏なので、実力はもちろん、人間性もまた素晴らしい方でした。

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終演後に撮っていただいた一枚!

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こちらは全員集合!

左から。

司会の、ですが表でも裏でも大活躍でたいへんお世話になった志賀江梨子さん。

終始、徹頭徹尾!大活躍の、歌手たちをいっぱいフォローしてくれる優しさとパワーを併せ持った小さな巨人?!ピアニスト小埜寺美樹さんとは、むかーしから知り合いなのに、まさかの初共演。でもそうは思えない馴染みを感じたのは私だけじゃないよねっ?

おとなり、ピンクのドレスはソプラノの髙橋絵理さん。秋田のカルメン&ミカエラで対決?したのはまだたった去年??その時もホセより私を惚れさせた彼女でしたが(笑)、相変わらず歌も人柄も魅力的♡

そのおとなりが渡辺弘樹さん。自然体と書きましたが、声も表現もすごいことをやってるのにひけらかすようなところがないのがまた、素晴らしいのです。日本でもたくさん歌ってほしい!

弘樹さんのおとなりがフロンターリ氏。私たち全員とDuettoをしてくださいまして、さながらぶつかり稽古(笑)

身近に聴く圧倒的な声に、ついつい質問ぜめをしてしまう私達にも丁寧に答えてくれるし、終演後もお客様の希望に全て応えてるし、打ち上げも日本酒中心にしっかり閉店の1時まで飲むし......なんて人だ!まったく!!

フロンターリ氏のおとなりはサビーナさん。仲良しご夫婦で、とっても微笑ましいし、サビーナさん、本当に柔らかくて素敵な方。

そのサビーナさんのとなりが私で。

右端がテノール寺田宗永さん。てらっち、の愛称で人気者な実力派。本当に、いつ何を聞いても上手で、その上テノールのくせに性格まで良い、稀有な方(笑)

 

プログラムはこんなでした。

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個人的にはドニゼッティ、マスカーニ、ビゼー、ドリープ、と、幅広いレパートリーで、色んなDuettoが歌えたのが楽しかった!けど、大変でもあった!(笑)

フロンターリ氏との「カヴァレリア」は曲がりなりにも一緒に歌うのだから対等な気持ちで、「聴き惚れ注意!」と思っていたのにやっぱり聴き惚れてしまいました...。負けた。

 

本当に幅広くてんこ盛りで、こゆーいプログラム。

このメンバーでなければ不可能!という気も。

パワフル美樹さんのピアノソロも全く箸休め風ではない盛り上がりだったし!

絵理ちゃんのジルダも、あんな立派な声でEs出す人他に知らないし、てらっちのマントヴァも素敵だったし(次はみんなでリゴレットか??)、私が唯一初披露だったファヴォリータのDuettoも、てらっちの知的な歌唱に助けられ形になって、また歌いたい曲筆頭になったかも!

そして、何と言ってもプログラムラストのファルスタッフ

ファルスタッフ・弘樹とフォード・フロンターリ、バリトン2人のぶつかり稽古(笑)。

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リハーサルでもこんな楽しいことになってましたが。

フォードはフロンターリ氏の超当たり役。

 

Verdi;Falstaff

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Verdi: Falstaff [DVD]

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 なんですが、最近は「腹も出てきたし」ということで、ファルスタッフ役に移行してしまったとのこと。

まさか日本の大分でこんな貴重な機会が!!

先に仕事を終えた3人も、一瞬、終わった〜〜!と、楽屋で記念撮影したりしましたが(笑)

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すぐに、聴き逃してはいかん!と、舞台袖へ(本当は客席に行きたかった!)。

 

フロンターリ氏は言わずもがな。弘樹さんもやはりすごかった〜。声も素晴らしいし、並みのイタリア人よりイタリア語が綺麗なのはやはりダンテの故郷フィレンツェでアルノ川に洗練されてるからですよね!

フロンターリ氏へのインタビューコーナーで、日本語が何にも出てこなくて通訳としてはイマイチだったところも逆に素敵でしたよ!!(笑)

とにかく楽しかった!!!

いつかの荻窪の夜が思い出されました。

熊本地震チャリティーコンサート終演! - mezzosoprano 鳥木弥生blog 

 

もちろん共演者と性格合わないこともあるし(急な話ですが。笑)、気が合えばいい演奏になる、てもんでもないと思うのですが、今年初めの「蝶々夫人」でお世話になった演出家、俳優の笈田ヨシさんが話していた中で、

「世の中にたくさんいる優秀な人の中から、自分とセンスが合う人、やりやすい人、理解してくれる人を選んで働く方が時間がかからないから良い」

というお言葉がありました。

確かに、特に時間がないけど良いものを、となると、優秀であるだけではなく、価値観が近いことも成功のポイントなんでしょうねえ。優秀な人は忙しいことも多いし。

今回も合わせは前日のみ。でも、みんな練習さらっと終わらせるのかなあ?(弘樹さん、絵理ちゃん、てらっちは2日前に蝶々夫人全幕やってたし)、私はまあまあ練習したいけどなあー、と思っていたら、みんな疲れているにもかかわらず同じ気持ちで、それも嬉しかった!

 

もちろん出演者だけでなく、主催者さまや、協賛してくださった方々、来てくださったお客様、絶対良いコンサートだから、と、たくさんの方々に進めてくださった方......皆さんのお力で実現した夢の一夜でした。

感謝感激かぼす鳥天!大分バンザイ!!

ぜひまた行きたいです。

りゅうきゅうを食べそびれたし。

お題「もう一度行きたい場所」

弘樹さまが、フロンターリ夫妻に私達の出身地を説明している時に絵理ちゃんとてらっちは北で、私が自分と同じ九州、と説明していて、「いやいや、母方が熊本だけど生まれは能登だよ!」と言ったら「そうだったの?!」と。

......その勘違いで呼んで下さったんでしたら喜んで詐称するし、なんなら大分出身ってことにして、「私の大分」って曲で演歌デビューしたいくらいです。

(瀬川瑛子「長崎の夜はむらさき」参照)。

 

よほど名残惜しかったのか?空港に向かうバスに傘を置き忘れてしまいましたが、優しくて気が効くてらっち(テノールなのに?笑)が後の便だったので、大分→羽田、更にミューザ川崎まで運んでくれまして...。

と、いうのも、なんだか嬉しいことに、次の日曜日の本番もてらっちと一緒で、大分から戻ったその日にすでにリハーサルがあったのです。

その公演がこちら!(わ!もう、明日だ!)

一昨年、再演時のブログ!

オペラ《滝の白糸》オケ合わせ! - mezzosoprano 鳥木弥生blog

昨日のリハーサルのあと、大友マエストロが、このプログラムへの思い入れを語ってくれたのも感動的でした...。

 

当日券も出るそうですので、意欲的な邦人作曲家プログラム、お聴き逃しなく!!

 

九州入り!”Day1” 太宰府天満宮〜鳥栖〜大分

14日から3泊4日、私の半分のルーツ、九州に滞在しました。

メインは昨晩のコンサートだったわけですが。

 

今回は息子も置いて来たし、真面目な仕事旅になるかと思いきや、やっぱり目一杯楽しい旅になってしまいました!!

 

元々はせっかく九州に行くのだから里帰りも兼ねて、しばらく前から家族と熊本に行く予定で準備していたりもしたし、その他、色んな計画が最終的には九州入りしてからも二転・三転した旅で......あ、東京に戻ってから払い戻ししなきゃいけないJRのチケットはどこに入れただろう......!!

 

そんなわけで、まあ、色々は、はしょりまして(笑)。博多に到着した私は、迎えに来てくれた大学同期の友人と、一路、太宰府へ。

さだまさし大好きオペラ歌手の私にとっては、名曲「飛梅」の舞台、太宰府天満宮聖地のひとつ。

その日を遡ること4日、8月10日にさいたまスーパーアリーナでまさし様にお会いしたばかりだったし。

https://www.instagram.com/p/BXnJfA9nw5A/

#さだまさし #がんばれライオン2017 #高校生ボランティアアワード #風に立つライオン基金


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飛梅と!

頭の中ではマリンバソロが鳴り響いています(笑)。

梅ヶ枝餅、ホカホカで美味しかった...。

お題「今日のおやつ」

 

おみくじも大吉が出るまで引きなおそうと思いましたが(さだまさし「飛梅」参照)、三回引いても出ず。

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哀れに思った友人が、一発で引き当てた大吉と一枚交換してくれました(笑)。

 

さらに、伝説のS組(大学のクラス)ポーズや、

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牛さんとの戯れ、

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やりきって、太宰府をあとにしました。

 

太宰府のあとは、どこかでご飯食べつつ、大分まで送ってくれるというので、九州の距離感が分からない私は「ありがと〜」てな感じで受け入れてみれば!意外と遠いやないの!!?

友情、有り難し!!!

 

偶然立ち寄った鳥栖の居酒屋さんでも、突然芽生えた友情で?!初対面同士で大騒ぎ...。

定年後のおじちゃん三人でやってるお店で、「おじちゃんたちが元気に働いてるのは良いお店」という、私がイタリアで学んだ美味しいレストラン判別法の例に漏れず、面白美味いお店でした!

 

そして、とっぷり日も暮れ、日付も変わりかけたかという頃に到着したホテルが温泉付きだったのも嬉しくて!

 

翌日からがコンサートのリハーサルだったんですが、のびのびと浸かったいいお湯の中で、ひとり熱唱したのは当然飛梅でしたとさ!笑

 

年の初めはさだまさし「飛梅」 - YouTube

 

こちらはギター弾き語りバージョンでマリンバは入ってませんが、ぜひご一聴を!

 

九州紀行、つづく。

 

練馬区独立70周年「真夏の第九」と、これから。

明徳義塾勝ったんですか...へえ。と鼻白む、いまだに心しこりが残っている石川県民は少なくないようですね。私もその一人ですけど(笑)

特に積極的に憎いわけではないですけどね!

とりあえず相手チームは応援しちゃいます...。

松井秀喜5打席連続敬遠 - Wikipedia

今週のお題高校野球

 

そんな、球児も燃える夏!!

年末の風物詩、ベートーヴェンの第九交響曲を先週の土曜、8月5日に、ひと足もふた足も早く...。

(ちゃんと他団体所属の者の名前まで書いてくださる二期会さま、ありがとうございます。笑)

 

実はG.W.に、すでに今年最初の第九がありましたが。

#ガル祭 大団円!!いしかわ・金沢 風と緑の楽都音楽祭2017 - mezzosoprano 鳥木弥生blog

今後、12月の第九ラッシュの前に11月にも、来年1月と2月にも演奏予定があり、一年中第九の公演がある!という時代になってきたのでしょうか?

前々から、第九の殿堂みたいなホールが日本のどこかにあって、そこでは一年中全国から集まった合唱団が代わる代わるに好みのプロオケと好みのソリスト、指揮者を選んで第九を歌っている、ということになればいいのに、と、思ってるんですけど、どうでしょう??

あ、観客......。うーん。

 

ともかく。

真夏の第九」。

1200人の合唱団が舞台狭し、どころか客席の大半も締め、入りきれないお客様は隣のホールで生中継をご覧になる、という公演。

いつも、オーケストラと合唱の間で、正面に指揮者を見ながら「特等席、特等席!」と思いながら、一番観客に近い出演者を自負するアルトソロですが、今回も初共演だった曽我大介マエストロの、前後に向けた華麗にアクロバティックな?!指揮を堪能しつつ、さらに、客席から皆さんがものすごく良い顔で歌ってるのも見えて......しばらく完全に観客気分でした!

曽我マエストロにも「楽しそうだったね」と、バレバレ(笑)。

たぶん後半、他のソリストの方々が立ち上がらなかったら、自分も歌わなきゃいけない、てことを思い出せなかったと思います。

ちなみに合唱1200人中500人くらいがアルトだったそうで、それでもバランス問題なかったということは、やはりソリストもアルトは3〜4人いてもいい、ていうことなんじゃないの?

なんて思ったり...??(笑)

 

今回は練馬区にゆかりのあるソリストが選ばれたそうで。

同じ藤原歌劇団所属で何度もご一緒しているテノールの西村さんは日大芸術学部出身。バリトンの大西さんは武蔵野音大の後輩。

同じく武蔵野音大出身、ソプラノの佐々木典子様は先輩。私が大学時代に教えにきてもいらっしゃっていたので、私にとっては「佐々木先生」...その呼び方やめて!と言われましたけれど.....、当時、なんて美しい声で、なんて気品に溢れた歌とお姿なのだ!と、感嘆した気持ちは今も変わらず、初めて一緒に歌わせていただき、ますます憧れが増しました...。

 

 

「真夏の第九」以降は、前々から書き続けている初・自主企画演奏会「Regine del Belcanto」レジーネ・デル・ベルカント関連の諸々が続きました。

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あっこちゃんこと、佐藤亜希子さんと会場のハクジュホールでの打ち合わせ。

透明感のあるデザインや素晴らしい音響で、ベルカントのメロディー、ハーモニーが美しく似合うだろうなあ!と、イメージが湧き上がりました。

https://www.instagram.com/p/BXiEQE3H0ft/

9/8 レジーネ・デル・ベルカント〜花ひらくベルカントの真髄〜 ホールでの打ち合わせ。何がそんなに楽しい?!笑#RegineDelBelcanto #佐藤亜希子 #鳥木弥生

 

あっこちゃんと私との自主企画ですので、会場を決めるところから自分たちで、だっだのですが、ハクジュホールが良いのでは、と言ったのは今回ピアノを弾いてくださる佐藤正浩エストロ。

私は去年、ジョン・健・ヌッツォ氏の呼びかけで参加した熊本のためのチャリティーコンサート以来のハクジュホール。

熊本地震チャリティーコンサート〜Music for Kumamoto〜 - mezzosoprano 鳥木弥生blog

 

https://www.instagram.com/p/BXejLdynV2Q/

9/8 レジーネ・デル・ベルカント〜花ひらくベルカントの真髄〜の第一回リハーサル!美しい緑にパワーをもらいつつ...。https://www.facebook.com/events/218007038673240??ti=ia

佐藤マエストロ邸での第一回リハーサルも行われました!

 

最終的には遊びに行ったみたいになりましたが(笑)、リハーサルもがーっつりやりました。

そして、今回ちょっと大上段に構えすぎたか?という気持ちもあった、

Regine del Belcanto(ベルカントの女王たち)〜花ひらくベルカントの真髄〜

というタイトル。

あっこちゃんの威厳と気品に溢れた声と、佐藤マエストロの流麗で端正なピアノで花ひらいたのは「これ、タイトル、大丈夫だったわ!」と、いう素晴らしい音楽。

自分は置いといて、安心した!!(笑)

 

元々は私がイタリアにいるとき、ギリシャ系のソプラノ、インガ・バラバノヴァさんと一緒に何箇所かで歌ったコンサートシリーズのタイトルで、一応?女王様なのは、自分たち歌手ではなく、自分たちが演じるオペラの登場人物のことなんです!

今回、9/8にも演奏するアンナ・ボレーナやノルマを中心に、非常に幅広いレパートリーをもつインガと、モーツァルトロッシーニベッリーニドニゼッティヴェルディ...ちょっともう、女王ではないぞ?というキャラクターにまで広がりつつ(笑)、若さで乗り切った?ものすごいコンサートでしたが...。

 

とにかくそのコンサートが面白かった思い出があり、いつかまたこんなコンサートがやりたい!と思っていたのが私の個人的な気持ち。

あっこちゃんにどんな魔が差して、まんまと「一緒にやろう」と思ってくれたのかは分かりませんが(笑)、今回はいわゆるベルカントを離れず、更にテノールも迎えて、ということで、正しく豪華にリニューアル

 

ただ、なぜ”いわゆる”ベルカントかと言うと。本来ベルカントとは、1600年頃からロッシーニがギリギリ入るくらいまでの、高度な装飾を伴った曲や歌唱技術・様式を表す言葉で、ドニゼッティベッリーニの作品が特に「ベルカント・オペラ」と言われ始めたのはレコード会社の戦略だったとかなんとか、て話もあり。

ロッシーニとかヴェルディプッチーニほどにはピンで売れないと判断されてのユニット名「ベルカント」みたいな感じだったんですかねえ...。いや、これは完全にただの想像ですけど。

 

閑話休題

9月8日まであとひと月をきり、曲がりなりにも、色んな人たちに助けられながらも、初自主企画の公演に向けて話が進んでることを喜びと共に実感する毎日です。

 

とりあえず自主企画なので↑に贔屓的に宣伝に力をいれてるといえばそうなんですが(自分たちがやらないと誰もしてくれないから!笑)、その前にも色々出演させていただきます。いずれも喜んで全力投球したい公演!

 

まずは8月16日、ホルトホール大分にて、イタリアの名バリトン、ロベルト・フロンターリ氏と、フィレンツェを中心に活躍する大分ご出身のバリトン渡邊弘樹さん(すみません、ふた文字め、正しい漢字が出ません。笑)、ソプラノの高橋絵理さん、テノールの寺田宗永さん、そしてピアニスト小埜寺美樹さんと、とても楽しみなオペラ・ガラ!

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そして、東京に戻りまして、8月20日はこちら!

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私の出演はオペラ「滝の白糸」第三幕の演奏会形式上演。

母ちゃんの、母ちゃんによる、母ちゃんのための、あの感動アリアをまた歌えるのです!!

中嶋彰子さんはじめ、白糸ファミリーとの再会も楽しみ。

 

そしてそして、8月27日はこちら。富山に参ります。

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アンサンブル金沢、山下一史マエストロ、そして大学同級生ソプラノ砂川涼子さん、という私の原点を見つめ直せるような皆様と、大好きなこの曲、ヴェルディ「レクイエム」。

 

「真夏の第九」もそうでしたが、こちらも「居場所が少ないからドレス小さめ推奨」と聞きました。まさか合唱1200人じゃないよね......??? 

 

あ、そしてなんと、山下マエストロとは9月10日に千葉県八千代市にて、モーツァルトのレクイエムもご一緒するのです!

 

九州、関東、北陸、そして代々木八幡または代々木公園駅から徒歩五分のハクジュホールなどで、皆様にお会いできるのを楽しみにしております!!

https://www.facebook.com/events/218007038673240??ti=ia

杉並リリカPresents OPERAMANIA 2 終演!

お題「誰にも信じてもらえない体験」

 ひとつのオペラガラコンサートが開演から終演までで、6時間45分。ほぼ7時間。信じられます?(笑)

私も含め、リハで開演2時間前に会場にいた出演者はその日9時間ホールにいた計算。

(ん?8時〜17時お勤めの方と同じか...?)

終盤出演だった私はリハ後約7時間待ちでしたが、まあ、それは良いとして......。

こちらが全20人の出演の皆さま。

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カーテンコールの列、長っ!!!

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しかし、一番大変だったのは客席の皆様ではなかったかと思います。

救護班の用意があったとも聞いておりますが...。

こちらのぐらっぱ亭さまのブログにその長大なプログラムが綺麗に載っていますので、ぜひご参考に!

(私も盛大に褒めていただいてますし、ぜひ。笑)

OPERAMANIA 2@杉並公会堂 - ぐらっぱ亭の遊々素敵

 

ももっと客席で聴いてお客さん気分を味わいたいとも思いつつ、結局途中で化粧や髪型も中途半端で人前に出にくい感じにもなり(笑)、幸い楽屋が舞台袖近くだったので袖から皆様のハイパーヴォイスを堪能しつつ、前半何度かはチョロチョロと客席へ。

 

私と唯二メゾソプラノ仲間だった中島郁子さんのドン・カルロ、エボリのアリア”O don fatale”は本当に客席で聴いて良かったと感動!

ぐらっぱ亭さまも書かれている通り、前から上手いとは知っていたのですが、改めて、声も音楽性も文句なしに大好きでした。個人的にはあんなに素晴らしいO don fataleを初めて聴いたと言っても全く過言ではないです(自分はもちろん含めて、コンクール、コンサート諸々、なんならまあまあなレベルの歌劇場で聴いたりしたのも含めても)。

 

うーん。皆さんの素晴らしさを語ろうと思うとやはり8時間労働くらいになりそうなので感想はメゾ推しにとどめまして...。

そういや昨年のOPERMANIA第一弾も4時間くらいあったんだ!!(笑)

杉並リリカpresents ”詩人たちの愛と死”終演。 - mezzosoprano 鳥木弥生blog

来年はどうなる???

 

さてさて、私が歌ったのは。

濃ゆい濃ゆいベルカントヴェルディプッチーニヴェリズモからの流れを受けての?カルメンコーナー。

コーナー、と軽く申しましても、普通にカルメンハイライト、と言っても良いような全6曲。

すでに開演から5時間以上。

お客様(さすがに脱落者も多数。笑)へ、一服の清涼剤となるようなしゃれたオペラコミークを、と思ったのですが、最終的に残念ながら?そうは問屋がおろさず。

ハバネラから、私が歌った曲でいうと、カスタネットの歌〜ホセの花の歌、まではまだ清涼剤の雰囲気もあったと思うんですけど(たぶん)。

カエラの青木エマさんはこんな爽やか美女だったし。凛としたキャラクターもミカエラにぴったり!

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(バラ柄がカルメンより似合うミカエラ)。

カスタネットのシーンから花の歌までをご一緒した城宏憲さんも爽やか美男。

真横で聴かせていただいたアリア、花の歌も素敵でした!

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(ファンに怒られそうな写真ですみません)

そこまでは、カスタネットも気持ちよく叩けたし、ご期待に添えたかな〜、みたいな充実感。

一緒に写真撮り忘れましたがバリトンの山口邦明さんもスタイリッシュなエスカミーリョで、会場をすっごく盛り上げておられました!!

 

そして、カルメンコーナー最後は、フィナーレ、俗に言う殺しの二重唱

 もちろん殺されちゃう場面だし、シリアスなのかもしれませんが、あんまりおどろおどろしくなく、物語の自然な帰結としてカルメンが死ぬ、みたいな流れが私の好みなんですが......。

まず、

"C'est toi!"(あなたね!)
"C'est moi!"(俺だ!)

と、最初の掛け合いをしたところで振り返った私が見たのは笛田ホセの表情に漲る...殺意!!

あとで聞いたところによると、楽屋を出る時から「殺してやる...殺してやる...」と呟いていたそうで......

凶暴すぎるだろ(笑)。

「恐怖」と「笑い」は紙一重、の事例なのかどうか、あまりの緊張感に一瞬噴き出しそうになったのを何とか抑え、いやいや、ちょっと待て、7時間半くらい前のリハでは「どうする?演技つける?やめとく?ま、軽くやっちゃう?」くらいの打ち合わせだったのに...。ナイフも指輪も無いし、ちょっとしたマイムで...みたいな......でもこれ、絶対違うやつだよね...と...。

「はて、この場をどう収めようか...」

それはもう、リアルに闘牛場の前で自分を殺す運命であるホセに対峙したカルメンの気持ちとリンクした気さえしました(笑)

 

そしていつの間にやら全て湧き出るまま、本能のまま。

基本的に私のスタンスである「恥ずかしいのは嫌」(まあ、それもどうかと思いますが。笑)の一線、二線、K点を完全に超えて、良く言えば潜在能力覚醒、悪く言えばタガが外れた状態??

実際お客様から見て、聴いて、どんな感じだったのかは分かりませんが(いいのか?)、終わって舞台袖に戻ったとたん、歌った二人、ピアニストの藍子ちゃん、そして袖で聴いていてくれた楽屋仲間の山口安紀子さんとで、何故だか大爆笑!!

なんかもう「Duettoというより相撲の取組だった」(山口安紀子談)と。

藍子ちゃんもよくぞあれに合わせてくれたなあ、と感心しましたが、やはり「見ちゃダメだ!見たら終わりだ!」と言うプロ根性?で辛うじて冷静に弾き切ってくれたようでした。

私も、普段通りではありませんでしたが、一応冷静さもありまして、

(あ、笛田くん、ズボン汚したく無いから膝つかない、て言ってたのについちゃったよ!)

とか、

(ナイフも無いし、手刀で殺人?せいぜい内臓痛めて明日は血尿か?)

とか、

(ちょっと死にゆくタイミング早かったけど上手いこと身体支えてもらってるからゆっくりめに音たてて倒れて間をうめよー)

とか思いつつやってて。

まあ、最後のは思ったより頭が落ちる音が大きくゴトン、と響いちゃって皆様を心配させる羽目に(笑)。

全然痛くはなかったんですけどね。

杉並公会堂の響きの良さを感じた瞬間でした。

 

(ちなみに、次回私のカルメンはなんと海の上)。

クルーズ倶楽部|三越伊勢丹旅行

 

今一度プログラムを見返し、やっぱり長いけど、声を堪能する名曲オンパレードで、好きな方にはたまらない、まさにオペラマニアのためのコンサートだったな、と言うことと。

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プログラムノート43番。最終行、

二人の激突が今夜実現します

て、予言されとるやないか!

企画、構成、解説のフランコ酒井様、さすがです(笑)。

とにもかくにもの長丁場。

まずは最後まで聴き切った皆様に大拍手!Bravissimi!!!

ありがとうございました。

そして、酒井さん始め、支えてくださった皆様、素晴らしい共演者の皆さまにも、拍手と感謝を。

そして、長い1日、息子をあずかってくれたママ友I一家に大・大・大感謝!

なんでも息子はニジマスつかみ取り体験をしたそうで。私もやりたかったぞ!(笑)

 

さて。母ちゃん次の出番は今週末、今年最初の第九です!

 

練馬区の独立(板橋区から。独立戦争とかはなかったよね?!)70周年だそうで、こちらもお祭り騒ぎの予感?? 

「カプレーティ家とモンテッキ家」演奏会形式、終演!そして、夏本番!!

先日オステオパシーを受けながら、

「お疲れですかー?」と聞かれて、

「今月から10月まで毎週のように本番があるんですよー」と、さも大変なことのように答えてから、

(あれ?でもそれって普通に考えたら月に4日しか働いてない人ってこと??)

と我がことながら不審に思ってしまったんですが、いやいや、大切な合わせやリハーサルもあるし、大学勤務もあるし、譜読みも暗譜もあるし、本番以外も休んでるわけじゃないよ!!と、誇りを取り戻しました(笑)。

そこんとこ、ぜひ、音楽家の友人や家族がいらっしゃる方にも伝えたい。

健康第一、命より健康!と言った落語家さんがいましたが、言ってみれば本番が命、練習、合わせ、稽古、リハーサルは健康!!......伝わるかな(笑)??

 

さてさて、そんな初夏〜秋の本番の中でも、歌う量的に?けっこうな頑張りどころでした、昨晩の、

南條年章オペラ研究室による

ベッリーニ『カプレーティ家とモンテッキ家」

演奏会形式

ロメオ役は去年、新国立劇場藤原歌劇団公演に出演して以来、割と早く再び歌う機会がやってきました。

藤原歌劇団《カプレーティ家とモンテッキ家》終演! - mezzosoprano 鳥木弥生blog

 

今回は演奏会形式。

で、燕尾服デビュー!

https://www.instagram.com/p/BW5L0Vlnw2D/

Fine concerto!! Bellini"I Capuleti e i Montecchi" Romeo

私が忌み嫌う(笑)中途半端なセミステージではなく、綺麗な演奏会形式!

しかし、考えてみたらむしろある程度体を自由に動かせるセミステージの方が、歌い手にとっては楽なんだな、と、少し認識を改めました...。 

でもでも、音楽を楽しみたいお客様にはやはり超・超おすすめな、演奏会形式。

指揮の佐藤宏さん、ピアノの村上尊志さんという、大ベテランのマエストロお二人に導かれ、純粋にベッリーニの音楽の美しさとドラマを霊媒の如くにお伝えできたら、とは思いながら、やはり私利私欲(?)が出ちゃいましたけどねー。

感動してほしいとか、泣いてもらいたいとか......かっこいいと思われたいとか(笑)。

そして、隣で歌うジュリエッタ平井香織さんは、姿も声も音楽性も透明感が半端ない、麗しいソプラノ。

引き込まれたら帰ってこれないんじゃないか?と思わせる世界が広がっていて、素敵な緊張感と酔いを味わいました。

ベルカントの妖精って風情。

まず息なんかしなくても生きてるんじゃないか、というくらい息が長くて...稽古中は一緒にアンサンブルしている男性陣(私も含めて。笑)がバッサバッサ面白いくらいに息の根を止められる場面もあり、やっぱり妖精さんって残酷なんだな、て思いましたが、最終的には仲良しアンサンブルに...なってたかな???

 

合唱を担当して下さった方々がまた素晴らしい歌い手揃いだったのもまた気持ち良かった!!

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なかなか見れない揃い踏み。プリマ3人との一枚!!

右から、先日素晴らしい蝶々さんを聴かせてくれた小林厚子さん。

15年ぶりくらいの《蝶々夫人》観劇。高校生のためのオペラ鑑賞教室。 - mezzosoprano 鳥木弥生blog

愛しのジュリエッタ、平井香織さん。

9/8、一緒に「Regine del Belcanto」でベルカント対決?をする佐藤亜希子さん。

https://www.facebook.com/events/218007038673240??ti=ia

めっちゃいい笑顔な終演後写真です。

とにかくあらゆる意味において良〜い(濃〜い)歌手、音楽家がい〜〜っぱい集まった、ミラクルな一夜でした。

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演奏会形式のため、客席も良く見えたんですが、昔から厳しく見守ってくれる方、紡ぐ言葉にセンスと信念を感じる方、いつも応援してくれる方、見るだけで勇気100倍になれる顔がたくさん並んでいて...。

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一昨年末、九州で一緒に漫画オタクツアーした大学同期とか(笑)。

(ポーズは当時からクラス写真でやっていたS組のS)。

 北九州ソレイユホール《第九》能登〜九州親子三代旅part5 - mezzosoprano 鳥木弥生blog

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小田島久恵嬢は超可愛いワンピースで来てくれたし!(両手に花♡)

感想ツイートもたくさん、ありがとうございます!!

 

室田尚子様は、素敵なレビューを書いてくださいました...。ありがとうございます!

 【Opera】南條年章オペラ研究室 ピアノ伴奏演奏会形しいによるオペラ全曲シリーズVol.17 ベッリーニ『カプレーティ家とモンテッキ家』 | 室田尚子 | note

こちらもありがたいツイート!



さてさて。

息子も夏休みに入り。

学校に行かない分、母ちゃんのマネージャー業を頑張ろうと思っているようで...??

お題「夏休みの計画」

夏休み中もとりあえず月4回くらいは働く母ちゃんのため(笑)、ぜひとも母ちゃんが一番苦手な荷造り(忘れ物ナシ)を覚えていただきたいと思っております。

8月には大分と富山にも参ります!!

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どこかで皆様にお会いできればこの上ない幸せです!!